ちがいなしのまんなか【違いなしの真ん中】むだぐち ことば

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これもむだぐち? というかんじですが、正確には江戸アクセントで「ちげえねえの真ん中」。「どんぴしゃ」「間違いなし」というのを強調した形です。

このむだぐちは、寛政(1789-1801)から天保(1801-44)にかけてのはやりことば。「……の真ん中」という言い回しは、的中、大当たりという意味で、語意を強調するため、広く使われました。

むだぐちを継ぎ足して「違えねえの真ん中、もうちっと端を行くと、溝へでも落ちるだらう」(人情本『娘太平記操早引』、1837年初編刊)などとからかうことも。

このしゃれををもじったものに「わからないの安中」があります。「真ん中」と上州(群馬県)の安中を掛けた地口です。

【語の読みと注】
安中 あんなか

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だんだんよくなるほっけのたいこ【だんだんよく鳴る法華の太鼓】むだぐち ことば

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現代でもけっこう知られたむだぐちでしょう。情勢がだんだん好転してくるというのを、「なる」→「鳴る」から太鼓の音に引っ掛けたもの。「だんだん」は「どんどん」のダジャレです。

江戸では法華宗(日蓮宗)信者が数多かったので、お題目を唱えながら集団で太鼓を打ち鳴らし、町中を練り歩く姿は頻繁に見られたもの。

「だんだん」には、「ドンツクドンドン」と遠くから法華大鼓の音が聞こえてきて、近づくにつれ徐々に大きく響くさまも含んでいるでしょう。

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たこうはいわれぬえどびんやっこ【高うは言われぬ江戸鬢奴】むだぐち ことば

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「高うは言われぬ」は、歌舞伎や時代劇などで耳にするセリフで、「機密なので大きな声では言えない」ということ。そこで「もそっと近う」とかなんとか江戸家老あたりが腹心の部下か御用商人と膝詰めでよからぬ密談をする、というシーンになります。それを町人が茶化してむだぐちにしたもの。「言われぬ」を「結われぬ」としゃれ、そこから糸鬢を出したものです。

糸鬢は江戸初期の元和(1615-24)頃から流行った髪型で、主に武家奉公の中間や小者が結った髷です。これは月代を広く剃りあげ、鬢を額の方向に細く糸状に残す形。したがって髷は低く寝かせた形になり、「高くは結われぬ」となります。

この髪型の中間が糸鬢奴。「江戸鬢」という呼び方はないので、これは糸鬢奴が江戸独特の風俗だったため、こう言い換えたのでしょう。

【語の読みと注】
結われぬ ゆわれぬ
糸鬢 いとびん
髷 まげ
月代 さかやき
糸鬢奴 いとびんやっこ

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ごめんそうめんゆでたらにゅうめん【御免素麺茹でたらにゅうめん】むだぐち ことば

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一応「ごめん」と謝った形ですが、こうまでざれごとを並べ立てたら、謝る気などさらさらないのは見え見え。おそらく子供の軽口でしょう。許されるどころか、逆に大雷が落ちるのは必至です。しゃれとしては、「めん」という韻を重ねただけの他愛ないものですが、むだぐちとしての言葉のリズムはなかなかのもの。

「ごめんそうめん」は、古語の「御免候え」のもじり。「ごめん」のしゃれもなかなか多く、「御免素麺冷素麺」「御免素麺売れたら一銭」「御免茄子おいて南瓜、一服西瓜今日は冬瓜」「御免頂来豆の粉しんちこ」「しからば御免の蒙り羽織」などなど。この中には謝罪というより、「しからば御免」のように、「ちょっと失礼」という意味だけのものも含まれています。受けた相手の逆襲は「五面(=御免)も十面もねえっ」に尽きるでしょう。

【語の読みと注】
御免候え ごめんそうらえ
御免素麺冷素麺 ごめんそうめんひやそうめん
御免茄子おいて南瓜 ごめんなすおいてかぼちゃ
一服西瓜今日は冬瓜 いっぷくすいかきょうはとうがん
御免頂来豆の粉しんちこ ごめんちょうらいまめのこなしんちこ
しからば御免の蒙り羽織 しからばごめんのこうむりはおり

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こまりいりまめさんしょみそ【困り煎り豆山椒味噌】むだぐち ことば

【RIZAP COOK】

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「困り入リ(=困り果て)ました」の「入りま」に「煎り豆」を掛け、さらに豆の縁で、大豆の山椒煮から山椒味噌とつなげた、典型的なむだぐち。

意味は「困った」の一言だけで、以下はすべてしゃれでしかありません。山椒は実が丸くてごろごろしているところから「ころり山椒」の異名があり、そこから「ころりと参った」=なすすべがない、という意味を含ませたのかもしれません。

「困る」のむだぐちも多く、「困った膏薬貼り場がねえ」「困り桐の木」「こまりたこ彦之進」「困り名古屋」「困りの天神」「困りの天満宮」「困り山の重忠」「困るに数の子」と、挙げれば切がありません。最後のは正月料理の「ごまめ」と「困る」のダジャレ。つくづく神代の昔より、憂き世に悩みの種は尽きまじ、ですね。

【RIZAP COOK】

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こころえたぬきのはらつづみ【心得狸の腹鼓】むだぐち ことば

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心得た、腹に呑み込んだから安心しろというのを、幾分おどけてむだぐちで言ったもの。しゃれとしては、ただ「こころえた」の「た」からたぬきを出しただけ。

「腹鼓」には、胸をたたいて請け合う意味を含めたのでしょう。「心得た」のしゃれことばは多く、ほとんどが同じパターンです。例をいくつか挙げておくと、「心得たんぼ」(「お休みの江に月は入りけり」の解説参照)「心得太兵衛」「心得玉子のふわふわ」「心得太郎兵衛のばばさま」「心得ましたと木綿四手(ゆうしで)の」などなど。むだぐちの締めに「狸の腹鼓」とした例は「面白狸の腹鼓」がありました。

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けんのんさまへつきまいり【剣呑様へ月参り】むだぐち ことば

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将棋ネタで、危うく相手のワナを見破って「あぶないあぶない」というむだぐち。「けんのん(剣呑=危険)」と「かんのん(観音)」を掛けたひどいダジャレです。

観音から月参り、つまり信心の毎月の参詣を出しただけです。「月参り」は、ただことばを整えるための付け足しと思われますが、もう一つ「月」「突き」のしゃれもあるかもしれません。「これからこう駒を突いて、こう参りましょう」と、危機回避から逆襲への意思を示したとも解釈できます。それにしても、こんなダジャレで尊い観音菩薩をダシにするとは、仏罰が当たること間違いなしでしょうね。

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けんじてんのうあきのたの【献じ天皇秋の田の】むだぐち ことば

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「けんじ」は同音異義語で、出典により「見じ」=拝見する、「献じ」=さしあげる、の二通りの意味になります。

どちらにしても「天智天皇」と掛けるしゃれは同じです。そこから、「百人一首」で第一番、天智天皇の歌「秋の田の かりほの庵(いほ)の 苫(とま)をあらみ わが衣手は 露にぬれつつ」を出しています。この歌は『後撰和歌集』収録です。

「見じ」では「どれどれ拝見」、「献じ」では「一献さしあげましょう」の意味の、気取ったむだぐちになります。通常は「秋の田の」はただの付けたりであることも多いですが、さらに「あき」でしゃれを付け加え、見ていたらあきれた、とする例もあります。

【語の読みと注】
天智天皇 てんじてんのう

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けしがからけりゃとうがらしはひっこむ【罌粟が辛けりゃ唐辛子は引っ込む】むだぐち ことば

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「けしからん」という一喝に対し、まぜっ返しというより、タンカでけんかを売っている感じです。「けしからん」から「芥子が辛い」とダジャレで、「なんだ、芥子が辛くねえだ?あったりめえだい。芥子の実なんぞが辛かったら、トンガラシははだしで逃げださァ」と毒づいています。

「唐辛子は…」以下は出典によって多少変わり、「山椒や蕃椒(=唐辛子)ァ佐渡ィ金堀にでもやるわい」「唐辛子やわさびは株を売って裏店へ引っ込むわえ、べらぼうめ」など。こういう言いたい放題を、無謀にも腕の立つ侍にでも面と向かって浴びせた日には、たちまち首と胴がおさらばするのは必至。「首提灯」のおにいさんがよい教訓です。

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けいまのふんどしはずされぬ【桂馬の褌はずされぬ】むだぐち ことば

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将棋の対局中に、桂馬が前方の二枚の敵駒に両取り、両天秤をかけることを、しゃれて言ったもの。

両取りは二股、両脚を開いて掛けているのといっしょで、どちらかの駒を捨てないかぎり、これは外せません。そこで「股」「脚」から褌としゃれたわけです。別名「吊り褌」とも。で、結局大駒をタダ取りされた上に、次はいきり立った馬に成られて本当に褌が外れ、「金」が出てしまったりするわけで。こうなると踏んだり蹴ったり。

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ぐいちかすざけひげにつく【ぐいち粕酒髭につく】むだぐち ことば

【RIZAP COOK】

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「愚人夏の虫」で出た五二(ぐに)同様、やはり双六博打で、五一(ぐいち)も悪い目。三六とともに、意味のないまったくのカス目で、そこから五一三六=どっちもどっち、どんぐりの背比べという慣用句も生まれました。

しゃれとしては、ぐいちから「ぐい」と酒をあおると掛け、「カス目」から粕酒(=どぶろく)とつなげています。

最後の「ひげ」は、博打で目が出ず「ひけ(=負け)を取る」のダジャレ。やけ酒をあおっても、口の周りや髭に、賽の目同様何の役にも立たない酒粕がくっつくだけ。踏んだり蹴ったりというところでしょう。

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ぐにんなつのむし【愚人夏の虫】むだぐち ことば

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双六博打で、賽の目が五二(ぐに)と悪く出たときの愚痴。「ぐに」と「ぐにん」を掛け、格言の「愚人は夏の虫」をそっくりいただいたしゃれです。愚か者は自らわが身を危地に陥れるもの、の意味から、無謀なギャンブルで自分の首を締めたか、という自嘲と取れます。

「夏の虫」は「飛んで火に入る夏の虫」を縮めて付け、ダメ押ししたもの。古く「御伽草子」の大江山酒呑童子の後悔に「ぐにんなつのむし飛んで火に入るとは、今こそ思い知られたり」とあります。同じ状況でのむだぐちに「ぐにくま太郎てて(=父)は藤四郎」とも。

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ぐいちかすざけひげにつく【ぐいち粕酒髭につく】むだぐち ことば

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愚人夏の虫」で出た五二(ぐに)同様、やはり双六博打で、五一(ぐいち)も悪い目。三六とともに、意味のないまったくのカス目で、そこから五一三六=どっちもどっち、どんぐりの背比べという慣用句も生まれました。しゃれとしては、ぐいちから「ぐい」と酒をあおると掛け、「カス目」から粕酒(=どぶろく)とつなげています。

最後の「ひげ」は、博打で目が出ず「ひけ(=負け)を取る」のダジャレ。やけ酒をあおっても、口の周りや髭に、賽の目同様何の役にも立たない酒粕がくっつくだけ。踏んだり蹴ったりというところでしょう。

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くちばかりのいかのしおから【口ばかりの烏賊の塩辛】むだぐち ことば

【RIZAP COOK】

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烏賊の嘴だけで塩辛をこさえたって、食えたもんじゃない、無意味だというところから、口先ばかりの相手ををピシャリ。

「いか」は「いかさま」と掛けていて、インチキ、嘘つきを匂わせています。実際は、動物学的には烏賊に嘴はないのだそうで、俗にそう呼ばれているのは潮の排出部分だとか。それでも、「いかくちばし」は食通には珍重され、中身は干物にすると珍味です。

とまれ、烏賊なら刺身でもなんでもよかったのに、なぜわざわざ塩辛としたのか、「のしおから」の5音が必要だったのですね。「のさしみ」の4音よりも言いやすいわけで、語呂のよさからきています。烏賊が潮や墨を吹き出すように、口から出任せ出放題いう揶揄も隠れているのかもしれません。「しおから」から「トンボ」を連想、トンボには隠語で愚か者、泥棒という意味もあるのでそれを利かせたのか。そこまでいくとうがち過ぎですかね。

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くれはおけやのたなにあり【くれは桶屋の棚にあり】むだぐち ことば

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くれくれとしつこくねだる相手をこれで撃退。「くれ」と、桶の原材料の材木である榑(くれ)を掛けています。「いいかげんにしておけや」と「桶屋」も掛かっているわけです。

榑なら桶屋の仕事場の棚にあるから、「欲しけりゃそこからかっぱらっておけ」というわけ。頼む側も断る側も「くれ」のしゃれはけっこうあり、「くれのかね(暮れの鐘=金をくれと掛ける)」、江戸の地名を出した「榑木河岸(くれきがし)」など。榑木河岸は、旧日本橋榑正町(くれまさちょう)にあった河岸通りで、中央区江戸橋三丁目付近。

この手のしゃれではるか後年のものでは、東京節(1918年)の替え歌の一節で「なににもくれないクレマンソー」というのがありました。ベルサイユ講和会議(1919年)。「クリルくれくれクレムリン」てえのはなかったんですかね。

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そろそろときたやましぐれ【そろそろと北山しぐれ】むだぐち ことば

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「来た」と「北」を掛け、そこから、京都の北山から降りおろす時雨を出しています。

「北山時雨」はポピュラーな冬の季語。昭和初期の小唄勝太郎から現代の川中美幸まで、歌謡曲の歌詞にもけっこう取り上げられています。

ここで厄介なのは、「来た山」としゃれる場合、慣用的に意味が複数あることです。まずは単純明快に誰かがやってきたの意。ただ、「そろそろと」が付く場合、単に「そろそろ待ち人がやってきた」というほかに「やっとこっちの思惑通りになってきた、しめしめ」というニュアンスが加わることがあるので要注意。

次に「腹が来た山」から「急に腹が減った」というスラング。江戸時代には「腹が減った」ことを「腹が来た」と言いました。時雨は予期せず降ることから。

そこからもう一つ「気まぐれ」の異称にもなりました。

次に、同じ「来た」でも、異性に気があること。「あいつは俺にきた山」など。これは「恋心がきざした」ということでしょうが、一説には、京の北山の麓に、昔口寄せの巫女(霊媒)が出没したところから、「口寄せ」→接吻とエロチックな意味が付いたとか。

「北山」のしゃれにはほかに「北山桜」「北山寒烏」「北山の宝心丹」など、これも多数。

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そのてはくわなのやきはまぐり【その手は桑名の焼き蛤】むだぐち ことば

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合点承知之助」や「恐れ入谷の鬼子母神」と並んで、今に生き残るもっとも知られたむだぐちです。「その手は食わない」から東海道桑名と掛け、さらに、ご当地名物の焼き蛤を出しています。「その手」なので、これももともとは将棋からかもしれません。

焼き蛤の代わりに「四日市」「三日市」としている例もありますが、これは土地つながりだけで、しゃれとしての意味はありません。「そうはいかない」の別のむだぐちには、「その手は食わぬ水からくり猿が臼挽き」「その手でお釈迦の団子こねた」などがあります。

「水からくり……」の方は、からくり仕掛けの子供のおもちゃで、猿が噴水の仕掛けで臼を挽くようになっているもの。「からくり」→「魂胆はは見抜かれている」という警告と、「水」→「すべてパアになるからむだなこと」という嘲りを含んでいます。

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そのことあわせにひとえもの【そのこと袷に単衣物】むだぐち ことば

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江戸の古いしゃれことば。もともと、相手の意を受けて「そのこと、そのこと」と、大賛成という意向を即座に伝えるものです。それを重ねことばとせず、着物でしゃれているわけです。

「そのこと」は「布子(ぬのこ)と」という地口。布子は綿入れになった木綿の生地。それを二枚重ねに縫って秋冬用の袷にし、夏用には一枚で裏地なしのひとえものにします。もう一つ、「ことあわせ」は「事合わせ」で、万象のリズムがよく合うこと。動詞で「こと合う」などとも言います。これで、相手への同意と、同時に「合せ=袷」でダブル、すなわち「そのこと」の反復をも示すわけです。なかなか手が込んでいます。

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そうそうへんじょうあまつかぜ【早々返上天津風】むだぐち ことば

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「すぐにお返しします」というだけの実です。名前と自慢の和歌を、後世の江戸の町人どもにもてあそばれた気の毒な例。僧正遍昭の代表歌「天つ風 雲の通ひ路 吹きとぢよ をとめの姿 しばしとどめむ」(古今集)は「百人一首」の一首で、江戸時代の人々には親しまれていました。

出典をいくつか見ると、どうやら盃のやりとりのときのむだぐちのようです。相手に盃をさされて「はい、それでは早速ご返杯」と、今でもよくみられる光景です。特に歌の文句と関連はないようですが、もし「吹き閉じよ」「お止め」で、「はい、もうこれ切り。後の盃はご辞退申します」という心を含ませているのなら、なかなかのしゃれ者です。

【語の読みと注】
僧正遍昭 そうじょうへんじょう:816-90 平安前期の六歌仙の一人

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そうかもんいんのべっとう【そうか門院の別当】むだぐち ことば

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相手の言葉に「そうか」と直接自分で反応しているとも取れます。これもダジャレで、元は「皇嘉門院別当」。この人物は本名、正没年月日未詳で、平安末期の女流歌人。百人一首に撰ばれた「難波江の 葦の仮寝の ひと夜ゆゑ 身を尽くしてや 恋わたるべき」がよく知られていますが、むだぐちとの直接な関連はなく、ただ名前を借りられただけでしょう。ここでも「百人一首」からの拝借です。

「そうかもんいん」は、「そうか、もういい」のダジャレがプンプンにおいます。また「別当」は、ずばり「べっかっこう」(あかんべえ)の、これまたダジャレでしょう。いいように名前をおもちゃにされています。

【語の読みと注】
皇嘉門院別当 こうかもんいんのべっとう

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そういやそうれんぼうずがぼってくる【そういや葬礼坊主が追ってくる】むだぐち ことば

「そう」という返事をさらにまぜっ返したしゃれです。「そう」と「葬礼」を掛け、葬式に付き物の坊主を出したもの。締めくくりに「ぼうず」から「ぼって」と、頭韻でことばのリズムを効かせています。「ぼってくる」は「追ってくる」で、愛知県の方言。むだぐち自体がこの地方のローカルでしょう。

「ぼって」はあるいは、お布施を「ぼる」、高く搾り取るの意味も掛けているのかも。類型としては、「坊主」以下の代わりに「葬式饅頭うまかった」と付けることも。これだといっそうバチ当たりになりますが、「そう」を三回続けることできれいに頭韻がそろい、より快いリズムになっています。

「そう」の揚げ足取りでは、同じ愛知県の「そういやそういやおかっつぁま」も。さらには、「草加越谷千住の先だ」「そううまくは烏賊の金玉」など、それこそ無数にあります。「草加……」は江戸近郊の地名でしゃれたもの。後者は「いかない=烏賊」で、烏賊には金玉がないことから。子供の悪じゃれです。

せきのしみずいなり【急きの清水稲荷】むだぐち ことば

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「急き」と、歌枕の「関の清水」を掛けたもの。気が急く、忙しないということのしゃれです。

関の清水は、蝉丸神社下社(大津市)の社内にかつてあった湧き水。稲荷の祠がありました。この社は、古代から山城と近江の国境、東海道と東山道の分岐点に設けられていた逢坂山の関に隣接し、その守護神社であったもの。そこから俗に「逢坂の関の清水」と呼ばれました。この清水を詠んだ名歌は多く、紀貫之(866-945)の「逢坂の 関の清水に 影みえて 今やひくらん 望月の駒」はよく知られています。

しゃれとしては「関」が付けばなんでもいいわけで、同じ意味で「せき(関)が原」というのもありました。強いて関連を付ければ、関所はどこでも日没の前にはもう閉まってしまうので、旅人は付近で野宿したくなければ、全速力で急がなければならなかった理屈です。

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すこしおそしどう【少し御祖師堂】むだぐち ことば

「遅い(遅し)」と「お祖師」を掛けただけの、きわめて単純明快なしゃれことば。前後の会話の流れで、相手の遅れを軽くとがめたり、逆に自分が遅れた(遅れる)と告げる場合があります。

「お祖師さま」は、日蓮宗の信者が多かった江戸では宗祖の日蓮や同宗派の寺院をさします。「堀之内のお祖師さま(妙法寺)」などが著名です。

単に「祖師堂」という場合には、広く各宗派でそれぞれの宗祖の業績を記念した尊像や位牌などを安置している堂宇(広くは寺そのもの)をさします。中でも禅宗の始祖達磨(円覚)大師を祀った祖師堂をいう場合が多いのでが、江戸では「祖師」といえば「日蓮」と記号化されていますから、すぐに「ああ、日蓮のね」という理解にいたります。

すったこった【すったこった】むだぐち ことば

【RIZAP COOK】

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「すべったころんだ」を短縮したものです。「すぺったころんだ」「すべったりころんだり」とも。愚痴や言い訳めいたつまらない繰り言を、いつまでもぐずぐず並べ立てること。

似た音形のことばに「すったもんだ」があり、これを「すったこった」と同じ意味とする説もありますが、疑問です。

「すったもんだ」は「擦った揉んだ」で、複数の人間が一所に集まって揉めること。無理に関係を付けるとしたら、すったこったと世迷い言を並べる連中が複数集まると、必然的にすったもんだとけんかになるということでしょう。

タカラCanチューハイ(1994年)。宮沢りえの「すったもんだがありました」は流行語大賞に

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すまないのじろうなおざね【済まないの次郎直実】むだぐち ことば

【RIZAP COOK】

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「済まない」と「くまがい(熊谷次郎直実)」を無理に掛けただけのダジャレ。

よく注意すると、これと同レベルのダジャレがもう一つ潜んでいます。1184年3月20日の少年惨殺事件の犯行現場、「須磨の浦(すまのうら)」と「すまない」。油断も隙も敦盛です。「くまがい」のままではいくらなんでもわかりません。一度ダジャレで崩して「済まない」として初めて浮かび上がってくるという、凝ったといえば凝った代物です。

もう一つ、「済まない」は、本来は「許せない」「納得できない」の意味もありますから、前後でどういう状況を受けて言っているかによって、怒っているのか謝っているのか、解釈も変わってきます。

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しょうしんしょうめいけぶけちりん【正真正銘けぶけちりん】むだぐち ことば

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正真正銘間違いなし、混じりっけなしの本物というのを、江戸っ子特有の大げさな軽口で強調したものです。この後普通は「現金掛け値なし」と続けてダメを押します。

「けちりん」は「毛一厘」が縮まった形。否定、打ち消しをともなって「毛筋ほどの不純物もない」と、これも強調、アピール。「けぶ」は不明ですが、「九分九厘」のしゃれでしょうか。

現金掛け値なしは、元禄年間(1688-1704)に日本橋の三井越後屋呉服店が始めた画期的な新商法。一切の情実的な値引きをせず、公明正大に正札=正価のみで販売というもので、これが江戸のみならず全国的な評判を呼び、大繁盛。のちの大財閥の礎を築きました。転じて、「掛け値なし」が太鼓判、間違いなしという慣用語に。同様の表現は「金箔付き」「極め付き」「極印付き」「正札付き」など、さまざまです。

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しょうがなければみょうががある【生姜なければ茗荷がある】むだぐち ことば

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「しょうがない」というあきらめのことばに対するまぜっ返し。「しょうがない」と「生姜」を掛け、「生姜がなければ代用品の茗荷があるだろう」と茶化しています。

「茗荷」はかなり紋切り型ですが、「冥加」と掛けたしゃれ。冥加は仏の恩恵のことで、この場合は「しょうが(=生姜)なくても、まあなんとかなるんじゃないの」くらいの感じでしょう。似た言いまわしでは、江戸で古くから使われた「仕様模様」があります。「仕様」はやり方、手段。模様はこの場合は、仕組むこと、工夫、趣向の意味ですから、ほぼ同じニュアンス。つまり同じ音韻、意味を重ねた強調表現。この後に否定「……がない」が付けば「しょうがない」と同じ意味になります。もう一つ、ストレートに「しょうがない」を表すむだぐちには「生姜苗(=ねえ)茄子苗(=ねえ)田無の市」があります。これは、「ねえ」という否定と「苗」を掛け、江戸郊外の苗市を出したしゃれです。「茄子」はもちろん「しょうがなす」→「しょうがない」のダジャレでもあります。

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じゃまにならのきむくろんじ【邪魔に楢の木椋ろんじ】むだぐち ことば

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一見すると「邪魔になる」というだけのむだぐち。「なる」と「なら」を掛けているわけです。何回か口に出して唱え、ことばのリズムを味わうと、自然にもう一つダジャレが隠れていることがわかります。「じゃまに」と「山に」です。

最後の「椋ろんじ」。これがなかなか難物です。辞書を引いてみれば、「むくろんじ」はムクノキ。落葉樹で、皮または実を煎じるとぶくぶく泡が出て、シャボン玉の液に。「茶の湯」で、隠居が煎茶の泡を出すのに、青黄粉といっしょにぶち込んだのが、これでした。木自体はなんの変哲もなく、「むくろ(ん)じは三年磨いても黒し」という諺から「進歩がない」ことのたとえでした。「あってもさして役に立たない、うどの大木」ということで「邪魔」とつなげたと思われます。

考えてみれば、ほとんど愚かしいダジャレばかりのむだぐちに、しかつめらしい解釈などは本来、ヤボの極み。遊び心という視点では、これはなにとなにを掛けて後にどうつなげているのか、謎解きのようなおもしろさがあるのもまた確かなのですが。そこで、引っかかった「椋ろんじ」について、木だけに掘り返してみます。以下は、筆者(高田裕史)の私見です。

結論をいえば、これは「むぐらもち」のダジャレ。あの「モグラ」のことです。ではなぜか。答えは、安政4年(1857)初編刊の滑稽本『妙竹林話七偏人』(梅亭金鵞作)に隠れていました。「山椒味噌まであればよい」と。

『七偏人』の主人公は七人の侍ならぬ七人の遊冶郎(=放蕩野郎)。なにかといえば七人が雁首そろえ、遊ぶことしか頭になし。この連中が好むのは茶番です。江戸中あっちこっちで野外芝居の趣向をこしらえ、最後にタネあかしで見物人をあっと言わせるのが生きがい。で、今日も今日とて、ああだこうだとむだぐちを叩きあいながら、相談に余念あリません。その一人、虚呂松(きょろまつ)が、演出に熱が入りすぎて腹が減ったと七輪で餅を焼き始めます。いわく「不器ッちやうに大きな網で、土俵のそとへ二、三寸はみ出すから」。……以下、「邪魔に楢の木」と、このざれぐち。この男、でっぷり太って大食い。キーワードは「餅」とわかります。そこで「むぐらもち」→「モグラ」は太っている人のたとえだと。おまけに「もち」が出ます。最後の「山椒味噌」。山椒の実が丸くてごろごろしているところから「ころり山椒味噌」。これも大食い、肥満の異称です。餅網が大きすぎ、七輪という土俵からふくれた餅がはみ出してコロコロリ。「味噌でもつけて食っちまおう」というところ。これで「むくろんじ」→「むぐらもち」のつじつまがどうにか合いました。

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しくじっぴょうごにんぶち【四九十俵五人扶持】むだぐち ことば

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将棋のむだぐちで、「しくじった」というのを「じった」から「じっぴょう」ともじり、俵取りの御家人の「十俵五人扶持」という安サラリーに掛けています。

意味としてはこれがすべてですが、細かく見ていくと、まだいくつかしゃれが隠れています。「しく」で「四九」→「四苦八苦」を効かせ、八苦よりもさらに重い「十苦」→「重苦」の心で、最下級の侍、御家人の俸禄「十俵」を出します。実は「十俵」自体、「失謬(しっぴょう)」または「失敗」のしゃれになっているので、なかなか手が込んでいます。

いずれにせよ、たかがヘボ将棋でおおげさなことで。「十俵五人扶持」は年間支給蔵米分十俵+扶持米分で、計三十五俵相当。これは幕末の相場ではおよそ十二両と一分。町奉行所同心が三十俵二人扶持で四十俵+袖の下、大工の熊五郎でも、腕がよくて飲む打つ買うさえ控えれば、年間収入十三両くらいはいきますから、まあ暮らしはなんとかカツカツでしょう。

で、しゃれに戻り、最後の「五」はというと、ただの付けたりで済ますよりは、五=悟で、ぶちぎりの負けを悟ったり、とでも考えておきますか。

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しかられたんぼのしいなぐさ【叱られ田圃のしいな草】むだぐち ことば

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叱られてしょげているようすをからかったむだぐちです。同じ形のしゃれに「心得たんぼ」があり、ともに語尾の「た」を「田んぼ」と掛けているだけ。

「しいな草」は萎れて実の入っていない草木や籾殻で「しおれ草」とも。落ち込んでいる精神状態を萎れた草にたとえたものです。

もう一つ、田んぼの「ぼ」は「坊」を効かせた可能性があり、そうなると「叱られん坊」「叱られた子供(男の子)」の意味が加わることになります。

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