【正真正銘けぶけちりん】しょうしんしょうめいけぶけちりん むだぐち ことば 落語 あらすじ
成城石井.com ことば 噺家 演目 志ん生 円朝迷宮 千字寄席
正真正銘間違いなし、混じりっけなしの本物というのを、江戸っ子特有の大げさな軽口で強調したものです。
このあとに、普通は「現金掛け値なし」と続けてダメを押します。
「けちりん」は「毛一厘」が縮まった形。
否定、打ち消しをともなって「毛筋ほどの不純物もない」と、これも強調、アピール。
「けぶ」は不明ですが、「九分九厘」のしゃれでしょうか。
現金掛け値なしは、元禄年間(1688-1704)に日本橋の三井越後屋呉服店が始めた画期的な新商法。
一切の情実的な値引きをせず、公明正大に正札=正価のみで販売というもので、これが江戸のみならず全国的な評判を呼び、大繁盛。
のちの大財閥の礎を築きました。
転じて、「掛け値なし」が太鼓判、間違いなしという慣用語に。
同様の表現は、「金箔付き」「極め付き」「極印付き」「極印を打つ」「極め印付き」「正札付き」など、さまざまです。