【少し御祖師堂】すこしおそしどう むだぐち ことば 落語 あらすじ
遅しとお祖師
「遅い(遅し)」と「お祖師」を掛けただけの、きわめて単純明快なしゃれことば。
前後の会話の流れで、相手の遅れを軽くとがめたり、逆に自分が遅れた(遅れる)と告げる場合があります。
「お祖師さま」は、日蓮宗の信者が多かった江戸では宗祖の日蓮や同宗派の寺院をさします。
「堀之内のお祖師さま(妙法寺)」などが著名です。落語では「堀の内」。
単に「祖師堂」という場合には、広く各宗派でそれぞれの宗祖の業績を記念した尊像や位牌などを安置している堂宇(広くは寺そのもの)をさします。
中でも禅宗の始祖達磨(円覚)大師を祀った祖師堂をいう場合が多いのです。
江戸の町では、「祖師」といえば「日蓮」とすぐに連想がいきますから、「ああ、日蓮のね」とすんなり胸に落ち着きす。