【早々返上天津風】そうそうへんじょうあまつかぜ むだぐち ことば 落語 あらすじ
成城石井.com ことば 噺家 演目 志ん生 円朝迷宮 千字寄席
「すぐにお返しします」というだけの実です。
名前と自慢の和歌を、後世の江戸の町人どもにもてあそばれた、お気の毒な例。
僧正遍昭の代表歌「あまつ風 雲の通ひ路 吹きとぢよ をとめの姿 しばしとどめむ」(古今和歌集)は「百人一首」の一首で、江戸時代の人々には親しまれていました。
僧正遍昭は六歌仙の一人。
出典をいくつか見ると、どうやら盃のやりとりのときのむだぐちのようです。
相手に盃をさされて「はい、それでは早速ご返杯」と、今でもよくみられる光景です。
特に歌の文句と関連はないようですが、もし「吹き閉じよ」「お止め」で、「はい、もうこれ切り。後の盃はご辞退申します」という心を含ませているのなら、なかなかのしゃれ者です。