しょうぎのとのさま【将棋の殿様】落語演目

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【どんな?】

主君にはさからえない時代の話。
とどのつまりは暇なんですかね。

あらすじ

ある殿さま、ふとしたことから将棋に懲り、家来を相手に毎日熱中する。

それはいいが、自分が負けそうになると決まって「お取り払い」、つまり、王手の駒を強制的に除かせたり、「お飛び越し」、飛車が金銀を飛び越えて成ってしまったりと、やりたい放題。

文句を言うと、
「主の命に背くか」
と居直るので始末に負えない。

これでは連戦連勝は当たり前で
「うーん、その方たちは弱いのう。鍛えてつかわさんため、今日からは負けたる者は、この鉄扇で頭を打つからさよう心得よ」

始まれば、お取り払いにお飛び越しで、殿さまは負ける気遣いはないから、家来の頭はたちまちコブだらけ。

そこへ現れたのが御意見番の三太夫という、骨のある爺さん。

しばらく病気で出仕しなかったが、お飛び越しの一件を聞くと、これは怪しからんと憤慨し、さっそく殿さまの前へ。

殿さま、子供の頃から育てられているので、三太夫は大の苦手。

いやな爺が来た、と渋い顔をするが、三太夫はいっこうにかまわず
「将棋は畳の上の戦、軍学の修練にもなり、武士の嗜みとしては大いにけっこう。このじいも、年は取ってもまだまだお上のごときナマクラには負け申さん。たちまち、お上のおつむりをコブだらけにしてお目にかけるが、もしお上がお勝ち遊ばし、それがしの白髪頭をお打ちになっても、戦場で鍛えし鋼のごとき頭、ご遠慮は無用」
と挑発した。

それで殿さまも熱くなり、このくそ爺、ほえヅラをかくなと、試合開始。

家臣一同、あのうるさいのがコブだらけになるところを見たいと、ワクワクして見守る中、みるみる殿さまの形勢悪くなり、案の定
「これ、その歩で桂馬を取ってはならん。主命じゃ。控えよ」
「これはけしからん。戦場においては、君臣の区別はござらん。桂馬は侍、歩は雑兵。それが一騎当千の侍を討ち取るときは、末頼もしき奴。帰城の折りは取り立てつかわしたく存じますに、敵の大将がとやかく申したからとて、その言葉に従えましょうや」

理屈でくるから、どうにもならない。

お飛び越しを命じると
「飛車は軍師、その軍師が陣法に従わず、卑怯未練にも道なき所を飛び越して参るとは言語道断。首をはねて梟木に掛けますから、お引き渡しを」と、くる。

とどのつまり、殿さまは実力通り雪隠詰め。

剣の心得のある三太夫に思い切り打たれて、殿さま、涙ポロポロ。

「うーん、一同の者、盤を焼き捨てい。明日より将棋を指す者は、切腹申しつける」

テキスト:二代目禽語楼小さん

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うんちく

上さまの御前で 【RIZAP COOK】

講談の「大久保彦左衛門将棋の意見」を落語化したものといわれます。

異説には「江戸寄席落語の祖」初代三笑亭可楽(1777-1833、京屋又五郎)の作とも。

可楽は、こともあろうにこの噺を十一代将軍家斉の御前で口演したとか。

やる方も命知らずなら、聴く上さまの方もなかなかシャレがわかる……とほめたくなりますが、いくらなんでもこれは伝説です。

落語界にはこんな不確か情報が意外に漂っています。円歌が昭和天皇の御前でとか、円朝が明治天皇の御前でとか。誤情報です。

それはともかく。

寄席草創期の化政期からある古い噺です。

明治期では、二代目禽語楼小さん(大藤楽三郎、1848-98)の明治22年(1889)9月刊『百花園』の速記があります。

禽語楼小さんは、自身も延岡藩(日向、宮崎県)の藩士だったこともあり、この噺を含めて殿さま噺を得意にしていました。

ほかには、昭和9年(1934)の八代目桂文治(1883-1955、山路梅吉)の速記も残っています。

上方では「落語の殿さま」 【RIZAP COOK】

上方の「大名将棋」では、殿さまが「紀州侯」と特定されているほかは、東京のやり方と変わりませんが、この後があります。

将棋に懲りた殿さま、今度はこともあろうに落語に凝りだしたから、一難去ってまた一難。その場が氷河期と化すようなダジャレの連発に一同が凍り付いていると「みなの者笑え」と、例によって無理難題。笑わないとまた鉄扇だと、仕方なく無理にワキの下をくすぐりあって笑うと、殿さま、いい気になって、「鶴がいて亀がいて、鶴は千年亀は万年、東方朔は九千歳……」と、締めのダジャレがいつの間にか厄払い(「厄払い」参照)のセリフに。そこで家来一同「笑いまひょ、笑いまひょ」。

最後はやはり「払いまひょ」の地口で、厄払いでオチます。

大名のサディズム 【RIZAP COOK】

家来をあらぬ趣味で苦しめる殿さま噺に「蕎麦の殿さま」がありますが、異色なのが三遊亭円朝「華族の医者」です。

医術に凝った元殿さまが、怪しげな薬で家来を虫の息にしてしまい、「それは幸い。今度は解剖じゃ」。

明治維新を迎えても、「殿さま、ご乱心」はいっこうに変わりがなかったようです。もっとも、無茶苦茶の度合は、「幇間腹」の若だんなの方が上を行きますが。

幕府の将棋保護 【RIZAP COOK】

幕府が寺社奉行管轄下に「将棋所」を設けたのが慶長12年(1607)。大橋宗桂(1555-1634)をその司としました。

禄高は五十石二人扶持で、以来、大橋家は将棋の宗家として代々宗桂を名乗り、明治まで十二代を数えました。

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さかずきのとのさま【盃の殿様】落語演目

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【どんな?】

殿様噺。
お大名の権力。
ばかばかしい一席。
叙情的な珍作。

別題:月の盃 殿様の廓通い

【あらすじ】

お大名は、上げ膳据え膳で子供の時から育つから、運動不足になりがち。それがもとで、発散できないモヤモヤがたまり、鬱病にかかりやすい。

この噺の殿さまもそれ。口を利くのもイヤ。

むりやり薬をのませると、効かないばかりか、苦いので口直しに羊羹、カステラを山のように食い、胃病を起こして、のたうち回る始末。

どうしたらよいものかと、重役一同頭を悩ましている時、茶坊主が、これならお気晴らしにもなろうかと、献上したのが歌川豊国描く、いま、吉原で全盛の花魁の絵姿の錦絵六枚続き。

お女郎買いのジの字も知らない殿さま、この世にかような美しい女がいるのかと、たちまちボーッとなり、吉原のことを根掘り葉掘り聞いた挙げ句、さっそく乗り込むことにした。

ところが、薬が少々効き過ぎたか、それ以来たちまち魔窟の虜となった殿さま、連日連夜通いづめで乱痴気騒ぎ。

鬱気など蹴飛ばして、中でも花扇という花魁に入れあげる。

家来が止めると、
「あー、気分が悪いぞ。もはや薬はのまん。ウーン」
とすねるので、始末に悪い。

花扇の方でも、こんな上客をしくじってなるものかと、あらん限りご奉仕にこれ努めるから、殿さま、もはやデレデレの骨抜き。

そのうち大名の宿命、参勤交代でお国入りするために江戸を離れなければならなくなった。

こればかりはしかたがないので、最後の晩は花扇と泣きの涙で別れの盃。

領国は九州だから、もう当分会えない。

そこで殿さま、思い出のしるしにと、花魁の豪華な襠(しかけ)を所望し、代わりにいろいろの贈り物を賜わり、家宝の七五三の蒔絵(まきえ)の盃、百亀百鶴を描いた七合入りの豪奢な器で一献酌み交わすと、後ろ髪を引かれるように東海道を西に下る。

殿さま、国に着いても花扇のことが忘れられず、形見の襠を家来に着てみろと言って、困らせる。

じかに逢いたくてたまらなくなり、早見東作という、三百里を十日で走る、家中で一番足の速い足軽に命じ、江戸の花扇に七五三の盃を届け、「返盃」をもらってくるよう言いつけた。

花扇は殿さまの心を知り、感激して一気にのみ干した上、改めて殿さまにご返盃をと頼む。

気の毒なのは東作。

たったそれだけの酔狂のため、青息吐息で三百里を往復。

ところが途中の箱根山で、大名行列の供先を横切って捕らえられ、あわや首が落ちるところを、これこれと事情を説明すると、その殿さまがまた粋なもので、
「大名の遊びはさもありたし。そちの主人にあやかりたい」
と、盃を借りて一気に干した。

国許に着いてこの事を報告すると殿さま、
「お手元が見事じゃ。もう一献と申してこい」

東作、どこの大名だったか聞き忘れたので、どこを尋ねてもわからない。

マゴマゴしてると、明治維新になっちまった……。

底本:二代目柳家小さん 六代目三遊亭円生

【しりたい】

吉原花魁盛衰記

遊女の最高位である太夫は、松の位、大名道具などと呼ばれ、一目顔を拝むだけでも十両はかかりました。

太夫は、享保年間(1716-36)、吉原の遊女が三千人と言われた時代でも六、七人に過ぎません。

太夫に次ぐのが格子女郎で、この二つを併せた尊称が「花魁」。由来は、禿(かむろ=遊女見習いの少女)が付いている姉女郎を「おいらの姉さま」の意味で「おいらん」と呼んだことからだとか。

ところが、宝暦7年(1757)ごろ、太夫も格子も絶えてしまい、繰り上がって第三位だった散茶女郎がトップに出、昼三といって昼夜各三分、計一両二分の揚げ代で花魁と呼ばれるようになりました。

その後、散茶にもランクができ、揚げ代によって、昼三、付け回し、呼び出しと分かれました。その下が梅茶で、これは揚げ代一分。

大名の太夫狂いは、天和年間(1681-84)に五代将軍綱吉が厳しい禁令を出して以来、下火になりました。

それ以後も隠れ遊びをする大名は絶えず、たとえば姫路十万石の殿さま・榊原正岑は、三浦屋抱えの高尾太夫(俗に榊原高尾)を身請けしたとがで転封・隠居謹慎処分になっています。

『江戸の二十四時間』(林美一、河出書房新社、1989年)によると、「遊女」という言葉は、もともと公娼を、また「遊郭」は幕府公許の遊里のみを指すので、江戸では吉原以外にこの名称は許されず、それ以外の私娼はすべて「売女(ばいじょ)」だったよし。いやあ、この本、説明が明快で、ホント、勉強になりますわ。

風格ただよう、円生十八番

生粋の江戸落語ですが、原話その他、出自ははっきりしません。

もと延岡藩士、れっきとした士族出身で大名噺を得意にしていた二代目禽語楼小さん(大藤楽三郎、1848-98)の明治23年(1890)の速記(「殿様の廓通ひ」)を参考に、先の大戦後、六代目三遊亭円生(山﨑松尾、1900.9.3-79.9.3、柏木の)がほとんど一手専売の十八番に仕上げた噺です。

小さんでは、殿さまが通ぶって職人の格好をし、鉈豆煙管(なたまめぎせる)で煙草をのむ場面がありましたが、現代では理解されにくいというので、円生はこうした部分を省きました。

オチは「もう一献と申してまいれ」で切る場合もありますが、円生は「いまだに探して歩いているそうで」としていました。

小さんの速記では、文明開化の時代を反映し、「そのうちに明治23年(つまり、今年)と相なって、上野の勧業博覧会の美術館でようやく殿様にその盃をお渡し申しました」となっていました。

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はやしやせん【林家扇】噺家

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【芸種】落語
【所属】落語協会→廃業
【入門】2008年3月、林家木久扇に
【前座】2008年10月、林家扇
【二ツ目】2013年6月。2022年5月、廃業
【真打ち】
【出囃子】むらさき節
【定紋】中陰光琳蔦
【本名】一丸さくら
【生年月日】1990年3月13日
【出身地】北海道恵庭市
【学歴】北海道立恵庭高校
【血液型】B型
【ネタ】
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】廃業後は本名で活動中。

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いりふねていせんきょう【入船亭扇橋】噺家

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【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】2008年2月、入船亭扇辰に
【前座】2008年9月、入船亭辰じん
【二ツ目】2012年11月、入船亭小辰
【真打ち】2022年9月、十代目入船亭扇橋で
【出囃子】いっさいいっさいろん
【定紋】蔦
【本名】草間太
【生年月日】1983年11月24日
【出身地】東京都豊島区北大塚
【学歴】日大豊山高校→日本大学芸術学部
【血液型】AB型
【ネタ】
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】江戸東京落語まつり2023(2023年6月30日-7月5日、総勢36人)。



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りゅうていこえんし【柳亭小燕枝】噺家

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【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】2007年12月、四代目柳亭市馬に
【前座】2008年7月、柳亭市也
【二ツ目】2012年11月、柳亭市弥
【真打ち】2022年9月、柳亭小燕枝
【出囃子】春どう
【定紋】丸に花菱
【本名】関戸俊平
【生年月日】1984年2月10日
【出身地】東京都世田谷区
【学歴】玉川大学文学部→広告代理店
【血液型】O型
【ネタ】
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】浅草演芸ホール8月中席での住吉踊り連に所属。江戸東京落語まつり2023(2023年6月30日-7月5日、総勢36人)。

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しゅんぷうていいちぞう【春風亭一蔵】噺家

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【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】2007年8月、春風亭一朝
【前座】2008年4月、春風亭朝呂久
【二ツ目】2012年11月、春風亭一蔵
【真打ち】
【出囃子】双面
【定紋】中陰光琳蔦
【本名】吉田正
【生年月日】1981年7月13日
【出身地】東京都練馬区
【学歴】田柄高校→長距離トラック運転手
【血液型】A型
【ネタ】
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】趣味はダイエット、競艇、サウナ。2016年、第8回前橋若手落語家選手権優勝。2020年9月、第31回北とぴあ若手落語家競演会奨励賞。2021年、Zabu-1グランプリ優勝。


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はやしやはなへい【林家はな平】噺家

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【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】2007年3月、九代目林家正蔵
【前座】2007年10月、林家はな平
【二ツ目】2011年11月
【真打ち】2022年3月21日
【出囃子】狐釣り
【定紋】花菱
【本名】芳野圭志
【生年月日】1984年5月6日
【出身地】福岡県
【学歴】学習院大学経済学部
【血液型】O型
【ネタ】牛ほめ 茶の湯 片棒 芝浜 紀州 甲府い 松竹梅 青菜 中村仲蔵 鮑のし 権兵衛狸
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】趣味は料理(唐揚げ)、日本舞踊(坂東流)、散歩、一眼レフ、映画観賞、子育て。2022年12月、第77回文化庁芸術祭賞大衆芸能部門芸術祭優秀賞。ブラックモンツキーズ



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やなぎやとうざぶろう【柳家東三楼】噺家

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【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】1999年5月、三代目柳家権太楼
【前座】1999年7月、柳家ごん白
【二ツ目】2002年11月、柳家小権太
【真打ち】2014年3月、三代目柳家東三楼
【出囃子】靭猿
【定紋】丸に三つのくくり猿
【本名】稲葉昭義
【生年月日】1976年9月28日
【出身地】東京都江東区
【学歴】法政大学第一高校→日本大学芸術学部中退
【血液型】A型
【ネタ】試し酒 百川 片棒 のめる 都々逸親子 など古典。新作や露文の翻案も
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】趣味はジャズのレコードを聴く、本を読む、ランニング。2003年、岡本マキ賞。2016年、第71回文化庁芸術祭新人賞。英語で落語をやる



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のっぺらぼう【のっぺらぼう】落語演目 

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【どんな?】

三升家小勝が脚色。
「終わりのない恐怖」
前半は有名ですね。

あらすじ

小間物屋の、吉兵衛。

互いに碁が好きという縁で、赤坂のさる殿さまの屋敷に出入りし、大変ごひいきになっている。

今夜も商売かたがた、夜遅くまでザル碁を戦わせ、ごちそうにもなって、いい機嫌での帰り道、赤坂見附は弁慶橋のたもとにさしかかった。

提灯の明かりでふと見ると、年頃十七、八で文金島田、振袖姿のお嬢さん。

堀の方へ向かって手を合わせているから、これは誰が見ても身投げ。

喜兵衛、そーっと寄って帯をつかみ
「まあまあ、お待ちなさい。なんだね若い身空で。どういうわけか話してごらんな」
「おじさん、こんな顔でも聞いてくれる?」

振り向いた娘の顔は……のっぺらぼう。

「ギャッ」
と、驚いた喜兵衛、夢中で逃げ出し、四谷見附のあたりまで一目散に走ると、ちょうど二八そば屋の灯が見えた。

やれうれしやと駆け込んだ。

で、おやじに、これこれと話すと
「そりゃあ、気持ちが悪うございましたでしょう。ところで、だんなのご覧になったのはこんな顔で?」

ひょいと顔を上げると、そば屋の顔も、のっぺらぼう。

喜兵衛、今度こそ本当に仰天し、
「ウウーッ」
と悲鳴を上げて、どこをどう走ったか、やっとこわが家に逃げ帰った。

ガタガタ震えながら、女房にまたかくかくしかじかと話をした。

「まあ、気味が悪いじゃないか。碁に夢中になって遅くなるからそんな変なものを見るんだよ。ところで、おまえさんの見たのっぺらぼうって、こんな顔じゃなかったかい?」

見ると、今度はかみさんの顔がのっぺらぼう。

喜兵衛、気の毒にもう逃げる場がない。

「ウーム」
と一声、目を回してしまった。

「……ちょいとちょいと、起きなさいよ。どうおしだね。おまえさん」

気がつくと、女房が肩を揺すっている。

顔を見ると、ちゃんと目鼻が付いている。

ああ、悪い夢を見ていたか。

夢でよかった、と安心して、聞いてみると、おまえさん、昨日は風邪を引いたと言って、一日中家で寝ていたじゃないかと言うので、喜兵衛は、では、やっぱりすべて夢、と、いよいよほっと胸をなでおろし、改めて一部始終を話した。

「なんだねえ、私の顔がのっぺらぼうになったって。つまんない夢だねえ。本当になったのかい? 私の顔が。ン、じゃあ、なにかい、こんな顔だったかい?」
と言うと、また、……のっぺらぼう。

哀れ喜兵衛、また目を回す。

「……ちょいとちょいと、起きなさいよ。どうおしだね、おまえさん」

また起こされる。

これが、ぐるぐる回りで、ずーっと続く。

出典:六代目三升家小勝

【RIZAP COOK】

【しりたい】

のっぺらぼう実録 【RIZAP COOK】

水木しげるによれば、かつて和泉国(大阪府)に、「白坊主」というのっぺらぼうが出没したよし。

落語では、演出によりますが、女の姿で「化け物つかい」に登場しています。隠居に縫い物をさせられますね。

「どっかから見てるんだねえ」
という、志ん朝のくすぐりが秀逸でした。

竜斎閑人正澄画『狂歌百物語』より「のっぺらぼう」

夢かうつつか、うつつか夢か 【RIZAP COOK】

八代目文楽門下の俊秀で、早世が惜しまれた六代目三升家小勝(1908-71)の作です。だから新作。

のっぺらぼう怪談は、民話がルーツで、そば屋のおやじのくだりまでは「こんな顔」として、小咄やマクラとしてよく使われます。

1992年8月21日、フジテレビ系列で放映されたオムニバス怪談ドラマ「むじな」で、被害者の男を春風亭小朝、そば屋のおやじを梅津栄がそれぞれ演じました。

小勝がその小咄を「終りなき恐怖」という要素を付け加え、秀作に仕上げました。

惜しいことに、小勝没後はあまり演じ手がありません。1966年、本人の最後の高座もこの噺でした。

「ぬっぺらぼう」が正式 【RIZAP COOK】

江戸では、目鼻口のない化物を言うときは「ぬっぺらぼう」「ぬっぺらぽん」「ぬっぺっぽう」と呼びました。

そこから派生的に、とらえどころがない、という意味が加わり、「ぬっぺらぽん」「のっぺらぽん」は、単に頭が坊主できれいに毛がないこと、さらには、うすぼんやりした愚か者という意味にまで広がりました。

願人坊主がコミカルに踊る歌舞伎清元舞踊「浮かれ坊主」の冒頭に、
「そもそもおいらがのっぺらぽんのすっぺらぽん、すっぺらぽんののっぺらぽんと坊主になった、いわく因縁聞いてもくんねえ」
という文句があります。

案外、ぬ(の)っぺらぼうという妖怪も、暗い夜道で、願人坊主や按摩を化物と見間違えたのが「都市伝説」化したのかもしれません。

【RIZAP COOK】

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こまものやせいだん【小間物屋政談】落語演目

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【どんな?】

もとは世話講談。
農民や町人を描いたものです。
志ん生もまねていました。

別題:小間物屋小四郎 万両婿(講談)

【あらすじ】

京橋五郎兵衛町きょうばしごろべえちょうの長屋に住む、背負い(行商)の小間物屋、相生屋小四郎あいおいやこしろう

今度上方へ行って一もうけしてきたいというので、その間、留守に残る女房のお時のことを家主の源兵衛にくれぐれも頼んで旅立つ。

東海道を一路西に向かって、ちょうど箱根の山中に差しかかった時、小便がしたくなり、雑木林の中に分け入ると、不意に
「もし……お願いでございます」
と、弱々しい男の声。

見回すと、裸同然で松の根方に縛りつけられている者がある。

急いで縄を切って助けると、男は礼を言って、自分は芝露月町しばろうげつちょうの小間物屋、若狭屋わかさやの主人で甚兵衛という者だが、病身で箱根に湯治とうじに行く途中、賊に襲われて身ぐるみ剥がれ、松の木に縛られて身動きもならなかった、と語る。

若狭屋といえば、同業ながら行商の小四郎とは大違いで、江戸で一、二と聞こえた大店。

その主人が裸道中も気の毒だと同情した小四郎、金一両と自分の藍弁慶縞あいべんけいじまの着物に帯まで与えた。

甚兵衛は江戸へ帰り次第、小四郎の留守宅に借りたものを返しに行くというので、住所名前を紙に書いて渡し、二人は互いに道中の無事を祈って別れる。

さて、甚兵衛はその晩、小田原宿の布袋屋ほていやという旅籠はたごに宿をとる。

ところが夜中、病身に山中で冷えたのがこたえてか、にわかに苦しみだし、敢えなく最期をとげてしまった。

宿役人が身元調べに来て、身の回り品を調べた。

着物から江戸京橋五郎兵衛町という住所の書きつけが出てきたので、てっきりこの男は小四郎という小間物屋に違いない、と。

すぐに家主の源兵衛と女房お時のところに、死骸を引き取りに来るよう、知らせが届いた。

泣きじゃくるお時をなだめて、源兵衛が小田原まで死骸の面通しに行ってみると、小四郎が江戸を出る時着ていた藍弁慶の袷を身につけているし、甚兵衛そのものの面差おもざしが小四郎に似ていたこともあり、本人に間違いないと早合点、そのまま骨にして江戸へ持ち帰る。

三十五日も過ぎ、源兵衛はお時に、このまま女一人ではどんな間違いがあるかもしれないから、身を固めた方がいいと、せめて一周忌まではと渋るのをむりやり説き伏せ、小四郎の従兄弟いとこにあたる、やはり同業の三五郎という男と再婚させた。

三五郎にとって、お時はもとより惚れていた女。

かいがいしくお時のめんどうを見るので、いつしかお時の心もほぐれ、小四郎のことをようよう思い切るようになった。

そんなある夜。

「おい、お時、……お時」

表の戸をせわしなくたたく者がある。

不審に思ってお時が出てみると、なんと死んだはずのもとの亭主、小四郎の姿。

てっきり幽霊と思い、
「ぎゃっ」
と叫んで大家の家に駆け込む。

事情を聞いた源兵衛が、半信半疑でそっとのぞいてみると、まさしく本物。

本人は上方の用事が長引いて、やっと江戸へ帰り着いてみると自分がすでに死人にされているのでびっくり仰天。

小田原の死体が実は若狭屋甚兵衛で、着物は小四郎が貸した物とわかっても、葬式まで済んでしまっているから、もう手遅れ。

お時も、いまさら生き返られてももとには戻れない、とつれない返事。

完全に宙に浮き、半狂乱の小四郎がおそれながらと奉行所へ訴え、名奉行大岡越前守さまのお裁きとあいなる。

結局、奉行のはからいで、小四郎は若狭屋甚兵衛の後家でお時とは比較にならないいい女のおよしと夫婦となり、若狭屋の入り婿として資産三万両をせしめ、めでたくこの世に「復活」。

「このご恩はわたくし、生涯背負いきれません」
「これこれ。その方は今日から若狭屋甚兵衛。もう背負うには及ばん」

底本:六代目三遊亭円生

【しりたい】

講談からの翻案

講談「万両婿」を人情噺に翻案したものか、またはその逆ともいわれます。

六代目三遊亭円生(山﨑松尾、1900-79、柏木の)は、幕末から明治初期の五代目翁家さん馬(桂正吉、1847-1914、大阪の)の速記に、この噺が人情噺として載っていると語っていますが、現行の演出は、円生が、酔いどれ名人といわれた四代目小金井芦州(松村伝次郎、1888-1949)の世話講談「万両婿」を新たに仕立て直し、オチもつけたものです。

世話講談とは、対話を中心とした講談のことです。落語では当たり前でしたが、講談では筋を読んでいくのが中心でしたので、大きな進歩といえます。

ほかに、講釈師時代に芦州の弟子だった五代目古今亭志ん生(美濃部孝蔵、1890-1973)も、聞き覚えで演じていました。

背負い小間物屋

白粉、紅、櫛、こうがいその他、婦人用品を小箪笥の引き出しに分けて入れ、得意先を回ります。

その中には性具の「張り形」もあったため、「小間物屋 にょきにょきにょきと 出してみせ」というあやしげな雑俳もあります。

もちろん、出したのは商売物だけでは……なかったでしょうが。

箱根の湯治場

江戸から片道3日ないし4日の行程で、箱根七湯といい、それぞれ本陣(大名が使える公認宿)がありました。

湯治は七日間を単位に、一回り、二周りといい、最低三回りしなければ湯の効き目は出ないものとされました。

料金は、文政(1818-30)初年で三回りして三両といいますから、湯治も下層町人には行けて一生一度、多くは縁がないものでした。

五郎兵衛町

ごろべえちょう。京橋辺。鍜治橋の東。狩野屋敷の南にあり、東西に続く両側町。南は紺屋町、東は畳町、西は外堀端の通りで、鍜治橋御門外にあたります。中央区八重洲2丁目。

草創名主の中野五郎兵衛の住居があったことに由来するとのこと(東京府志料)。子孫は代々名主を世襲していました。

南裏を古着新道ふるぎじんみちと俗称したとか(御府内備考)。大正元年(1911)頃にはまだ12軒の古着商店があったそうです(京橋繁昌記)。小四郎の住所とするには説得力があります。

明治2年(1869)に南隣の狩野探原かのうたんげん(1829-66、鍛冶橋狩野家)屋敷を合併しています。

露月町

ろうげつちょう。芝辺。源助町の南、東海道沿いに位置する両側町の町屋です。「ろげつ」とも。港区東新橋2丁目、新橋4、5丁目。

東は陸奥会津藩松平中屋敷、南は柴井町、西は日蔭町通を境に御目付遠山家屋敷と旗本植村家屋敷。遠山家とは名奉行で知られる遠山景元の屋敷です。この町名を出すことで、名奉行や政談を想起させる仕掛けだったのかもしれません。

「ろ月町」と記したのが、宝永(1704-11)年間から「露月町」と改めたとのこと(文政町方書上)。寛永9年(1633)の寛永江戸図には「ろう月丁」と。

もとは日比谷御門内にあり、「老月村」と称していながら、徳川家康の関東入部で江戸城洲地区にともない、芝辺に移して「露月町」と改めたとも(新撰東京名所図会)。

このように、古町ながら、町起立、町名由来、草創人などは不明。

文政町方書上によれば、文政十年(1827)の統計は以下の通りです。

総家数は160あって、その内訳は
家持1
家主23
地借36
店借100
町内の家主、忠七の地内に出世稲荷
とのこと。

文政7年(1824)の『江戸買物独案内』には、鰻蒲焼き屋で尾張町(銀座辺)に出店した大和田兼吉がいるとのこと。

慶応3年(1867)には、中川喜兵衛が町内に江戸で最初の牛鍋屋を始めたそうです(芝区誌)。

一見平凡のようでありながら、少々進取の気性があって出世者も輩出しており、この噺にふさわしい町のように見えます。

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やなぎやふうりゅう【柳家風柳】噺家

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【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】2007年2がつ、十代目鈴々舎馬風
【前座】2007年8月、鈴々舎やえ馬
【二ツ目】2011年11月、鈴々舎やゑ馬
【真打ち】2022年3月、柳家風柳
【出囃子】ラッパ→千金丹
【定紋】剣片喰
【本名】大谷亮
【生年月日】1974年7月7日
【出身地】大阪府枚方市
【学歴】近畿大学商経学部
【血液型】A型
【ネタ】東京落語と上方落語を使い分ける
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】趣味は子供と遊ぶこと、ぼやきながらテレビ見ること、漫画一気読み。2023年3月、令和4年度国立演芸場花形演芸大賞銀賞。



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ちょうかろうももか【蝶花楼桃花】噺家



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【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】2006年11月、春風亭小朝
【前座】2007年6月、春風亭ぽっぽ
【二ツ目】201111月、春風亭ぴっかり☆
【真打ち】2022年3月、蝶花楼桃花
【出囃子】あの町この町→仙桃
【定紋】光琳蔦
【本名】高橋由佳
【生年月日】1981年5月13日
【出身地】東京都
【学歴】尚美ミュージックカレッジ専門学校
【血液型】AB型
【ネタ】
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】江戸東京落語まつり2023(2023年6月30日-7月5日、総勢36人)。



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さんゆうていりっか【三遊亭律歌】噺家



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【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】2006年11月、三遊亭歌る多
【前座】2007年6月、三遊亭歌る美
【二ツ目】2011年11月、三遊亭美るく
【真打ち】2022年3月
【出囃子】スーダラ節→娘七種
【定紋】片喰
【本名】高橋美和
【生年月日】1979年9月23日
【出身地】千葉県
【学歴】工学院大学工学部第二部化学応用デザイン学科
【血液型】A型
【ネタ】子別れ 藪入り など
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】趣味は島巡り。松づくし、住吉踊り、やっしゃ、南京玉すだれ、木遣りなども。落語ガールズ

落語ガールズ:女性落語家の認知・精進などを目的として、落語協会、落語芸術協会、落語立川流の真打、二ツ目のユニット。平成29年(2017)結成。現在のメンバーは、川柳つくし、林家ぼたん、古今亭駒子、三遊亭藍馬、立川小春志、三遊亭律歌、春雨や風子、柳家花ごめ、三遊亭遊かり、林家あんこ、春風亭一花、立川だん子、三遊亭遊七、三遊亭あら馬。



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やなぎやはないち【柳家花いち】噺家



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【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】柳家花緑
【前座】2007年4月「花いち」で
【二ツ目】2010年9月
【真打ち】2021年9月
【出囃子】和藤内
【定紋】剣片喰
【本名】松本康延
【生年月日】1982年9月24日
【出身地】静岡県浜松市
【学歴】浜松開誠館高校→岐阜聖徳学園大学教育学部
【血液型】A型
【出典】公式 落語協会 Wiki Twitter
【蛇足】大学在学中に大林宜裕(現在は札幌よしもと所属)とのお笑いコンビ「お~い33!!」を結成。アマチュアとしてM-1グランプリ2004に出場して2回戦敗退。大学卒業後は名古屋よしもとに所属。2006年にコンビ解散。2019年、第30回北とぴあ若手落語家競演会奨励賞



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やなぎやろくや【柳家緑也】噺家



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【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】柳家花緑に入門
【前座】2007年4月「緑君」で
【二ツ目】2010年9月
【真打ち】2021年9月下席から古今亭志ん雀、柳家さん花、柳家花いちと。「緑也」に改名。
【出囃子】待てというなら
【定紋】剣片喰
【本名】吉田隆之
【生年月日】1990年2月5日
【出身地】愛知県名古屋市港区
【学歴】2006年愛知県立名古屋南高校中退
【血液型】O型
【出典】柳家緑也HP 柳家緑也twitter 落語協会柳家緑也 柳家緑也wiki
【蛇足】歌舞伎ファンのため六代目尾上松助の旧名「尾上緑也」からもらったとか。平成生まれ初の落語家。キーワードは、ジブリ、歌舞伎。




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ここんていしんじゃく【古今亭志ん雀】噺家



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【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】2006年、六代目古今亭志ん橋
【前座】2007年3月、古今亭志ん坊
【二ツ目】2010年9月、古今亭志ん吉
【真打ち】2021年9月、古今亭志ん雀
【出囃子】忠弥合方
【定紋】鬼蔦
【本名】池田悟朗
【生年月日】1980年3月6日
【出身地】東京都練馬区
【学歴】早稲田中学校→早稲田高校→早稲田大学第一文学部
【血液型】A型
【ネタ】
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】趣味は観劇、筋トレ、横笛演奏、鉄道など。特技は耳を動かせること。りっしん出世の会(三遊亭律歌と)



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さんゆうていれんしょう【三遊亭れん生】噺家



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【芸種】落語
【所属】落語協会
【前座】2006年11月、二代目三遊亭円丈(大角弘、1944-2021)に、玉々丈で
【二ツ目】2009年11月。14年5月、三遊亭めぐろ
【真打ち】2021年3月、三遊亭れん生
【出囃子】大東京音頭
【定紋】三ツ組橘
【本名】門馬浩一
【生年月日】1972年5月17日
【出身地】東京都目黒区
【学歴】立正大学文学部
【血液型】A型
【ネタ】自作新作
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】趣味は散歩、ジョギング、将棋。



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しゅんぷうていりゅうし【春風亭柳枝】噺家



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【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】2006年4月、春風亭正朝に
【前座】2006年11月、春風亭正太郎
【二ツ目】2009年11月
【真打ち】2021年3月、九代目春風亭柳枝
【出囃子】都囃子
【定紋】中陰光琳蔦
【本名】小杉学史
【生年月日】1981年8月23日
【出身地】東京都目黒区
【学歴】安田学園中・高→明治学院大学文学部芸術学科
【血液型】A型
【ネタ】
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】趣味はスイーツ巡り、読書、映画鑑賞、似顔絵描き



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たまやりゅうせい【玉屋柳勢】噺家

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【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】2005年3月、四代目柳亭市馬に
【前座】2005年11月、柳亭市朗
【二ツ目】2008年11月、柳亭市楽
【真打ち】2020年3月、六代目玉屋柳勢
【出囃子】三亀松三番
【定紋】丸に花菱
【本名】佐藤睦一むつひと
【生年月日】1981年4月10日
【出身地】千葉県富里市
【学歴】早稲田大学教育学部社会科
【血液型】B型
【ネタ】景清 夜鷹そば屋 粗忽の使者
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】趣味は読書、観劇(歌舞伎、宝塚歌劇、能、文楽)など

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やなぎやわさび【柳家わさび】噺家



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【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】2003年11月、柳家さん生に、柳家生ねんで
【前座】2004年7月
【二ツ目】2008年3月、柳家わさび
【真打ち】2019年9月
【出囃子】四君子
【定紋】剣片喰の陰
【本名】宮永晋永
【生年月日】1980年8月24日
【出身地】東京都
【学歴】東京都立大泉学園高校(現在は大泉桜高校)→日本大学芸術学部美術学科(油絵)
【血液型】A型
【ネタ】寿限無
【出典】落語協会HP Wiki わさブロ☜よくわからない
【蛇足】父は宮崎慎二



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やなぎやこへいた【柳家小平太】噺家



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【芸種】落語
【所属】落語協会
【前座】2003年5月、柳家さん喬に、柳家さん作で
【二ツ目】2007年2月、柳家さん若
【真打ち】2018年9月、柳家小平太
【出囃子】蟹がね
【定紋】丸に三ツ柏
【本名】山田耕一郎
【生年月日】1969年3月24日
【出身地】秋田県仙北市
【学歴】秋田県立大曲農業高校
【血液型】A型
【ネタ】
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】趣味は釣り



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ここんていこまじ【古今亭駒治】噺家

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【芸種】落語
【所属】落語協会
【前座】2003年3月、古今亭志ん駒(徳永一夫、1937-2018)に、古今亭駒次で
【二ツ目】2007年2月。師の没後、18年4月、六代目古今亭志ん橋(小椋幸彦、1944.8.17-2023.10.8)門下
【真打ち】2018年9月、古今亭駒治
【出囃子】鉄道唱歌
【定紋】鬼蔦
【本名】村本章介
【生年月日】1978年12月23日
【出身地】東京都渋谷区
【学歴】玉川大学文学部芸術学科
【血液型】O型
【ネタ】新作(主に鉄ネタ)
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】新作落語を創作。趣味は鉄道(乗り鉄)、 ホルン・篠笛演奏。共著『鉄道落語』(柳家小ゑん、桂しん吉、桂梅団治、2013年、交通新聞社)は傑作。『旅行読売』(2024年3月号)にコラム「私の初めてのひとり旅」に掲載。あふれる鉄道愛

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かつらみきすけ【桂三木助】噺家

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【芸種】落語
【所属】落語協会
【前座】2003年9月、十一代目金原亭馬生に、金原亭駒春で
【二ツ目】2006年11月、桂三木男
【真打ち】2017年9月、五代目桂三木助
【出囃子】つくま
【定紋】三木柏
【本名】小林康浩
【生年月日】1984年3月19日
【出身地】東京都
【学歴】国士舘大学法学部中退
【血液型】O型
【ネタ】芝浜 五貫裁き など ※古典
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】祖父は三代目桂三木助(小林七郎、1902-61)、叔父は四代目桂三木助(小林盛夫、1957-2001)。趣味は映画鑑賞。江戸東京落語まつり2023(2023年6月30日-7月5日、総勢36人)。

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やなぎやこはち【柳家小八】噺家

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【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】2002年12月、柳家喜多八(林寬史、1949-2016)に
【前座】2003年4月、柳家小たま
【二ツ目】2006年5月、柳家ろべえ。師没後の16年6月、十代目柳家小三治(郡山剛蔵、1939.12.17-2021.10.7)に移門
【真打ち】2017年3月、柳家小八
【出囃子】梅の栄
【定紋】変わり羽団扇
【本名】児玉泰宏
【生年月日】1977年1月26日
【出身地】広島県福山市
【学歴】近畿大学附属福山高校(近畿大学附属広島高校福山校)→東京農工大学工学部 ※落研
【血液型】A型
【ネタ】お神酒徳利 お見立て 甲府い 五人廻し 蒟蒻問答 佐々木政談 崇徳院 千両みかん たけのこ 唐茄子屋政談 夏泥 二番煎じ 花見の仇討ち
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】妻は弁財亭和泉



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しゅんぷうていさんちょう【春風亭三朝】噺家

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【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】2002年5月、春風亭一朝
【前座】2002年9月、春風亭朝也
【二ツ目】2005年11月
【真打ち】2017年3月21日、春風亭三朝
【出囃子】廓八景
【定紋】中陰光琳蔦
【本名】三浦祐樹
【生年月日】1979年3月16日
【出身地】大分県豊後大野市
【学歴】中央大学文学部史学科日本史専攻
【血液型】A型
【ネタ】片棒 竹の水仙 そば清 新聞記事 やかんなめ 七段目 黄金餅 妾馬
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】2010年、「第4回落語一番勝負!若手落語家グランプリ」優勝。11年、「第1回読売杯争奪!超党派激突!二ツ目バトル」優勝。13年、「第24回北とぴあ若手落語家競演会」奨励賞。14年、平成26年度NHK新人演芸大賞、「やかんなめ」で。RAKUGOもんすたぁず(古今亭志ん陽、柳家小傳次、柳家燕弥、春風亭三朝)



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つきのやこえんきょう【月の家小圓鏡】噺家



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【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】2001年6月、六代目月の家円鏡に
【前座】2001年10月、月の家かがみ
【二ツ目】2004年11月、月の家鏡太
【真打ち】201年3月、二代目月の家小円鏡
【出囃子】DO ME
【定紋】三ツ組橘
【本名】川上政志
【生年月日】1973年9月19日
【出身地】千葉県松戸市
【学歴】松戸市立常盤平中学校→東京学館浦安高校
【血液型】O型
【ネタ】
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】趣味は神社仏閣、欣喜雀躍、史跡巡り、ゴルフ



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さんゆうていさいだい【三遊亭彩大】噺家



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【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】2001年2月、三遊亭円丈(大角弘、1944-2021)に、三遊亭かぬうで
【前座】2001年7月
【二ツ目】2004年11月、二代目三遊亭ぬう生
【真打ち】2015年3月、三遊亭彩大
【出囃子】コンドルは飛んでいく ダンス
【定紋】三ツ組橘
【本名】三上尽
【生年月日】1971年8月7日
【出身地】埼玉県さいたま市(旧大宮市)
【学歴】埼玉県立浦和高校→埼玉大学経済学部
【血液型】
【ネタ】
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】趣味は、映画・DVD鑑賞、読書、バイク



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きんげんていうまじ【金原亭馬治】噺家

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【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】2000年4月、十一代目金原亭馬生
【前座】2000年7月、金原亭駒丸
【二ツ目】2003年11月、金原亭馬治
【真打ち】2015年3月
【出囃子】どんどん節
【定紋】鬼蔦
【本名】上西辰延
【生年月日】1977年5月27日
【出身地】千葉県千葉市
【学歴】日本大学生物資源科学部
【血液型】A型
【ネタ】古典:幾代餅 居酒屋 井戸の茶碗 居残り佐平次 今戸の狐 鰻の幇間 厩火事 おかめ団子 お見立て 景清 笠碁 鰍澤 片棒 かんしゃく 甲府ぃ 五貫裁き 三軒長屋 三方一両損 三枚起請 品川心中 芝浜 千両みかん 宗珉の滝 茶の湯 付き馬 天狗裁き 唐茄子屋政談 二番煎じ 鼠 花見の仇討ち 百年目 船徳 文七元結 味噌蔵妾馬 百川 柳田格之進 らくだ 改作:夏の芝浜(和田尚久作)
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】趣味は俳句、落語、競馬(知識だけは記者並みと自負)、釣り(水産学科卒)。特技は落語、謎かけ問答。



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やなぎやかいしゅう【柳家海舟】噺家

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【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】1999年4月、柳家小里んに ※42歳で入門。すごい!
【前座】2000年4月、柳家り助
【二ツ目】2003年10月、柳家麟太郎
【真打ち】2015年3月、柳家海舟
【出囃子】二人椀久
【定紋】剣片喰
【本名】並木治
【生年月日】1957年7月22日
【出身地】東京都杉並区
【学歴】東京工業高校→サラリーマンしながら
【血液型】A型
【ネタ】
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】趣味はギター弾き語りのフォークソング



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ここんていしんこう【古今亭志ん好】噺家

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【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】1999年3月、古今亭志ん五に
【前座】1999年11月、古今亭いち五
【二ツ目】2003年5月、古今亭志ん公。2010年、師の没後、六代目古今亭志ん橋門下に
【真打ち】2014年3月、五代目古今亭志ん好
【出囃子】梅ヶ枝
【定紋】鬼蔦
【本名】安部利昭
【生年月日】1977年2月26日
【出身地】静岡県藤枝市
【学歴】静岡県立焼津中央高校→国士舘大学政経学部政治学科
【血液型】O型
【ネタ】廓噺、武家噺が中心
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】趣味は柔道、弓道、掃除、盆栽、ベランダ菜園。2002年、第7回岡本マキ賞。



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