【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】2005年9月、四代目柳亭市馬に
【前座】2006年4月、柳亭市丸
【二ツ目】2009年6月、柳亭市江
【真打ち】2021年3月、柳亭燕三
【出囃子】色めき
【定紋】丸に花菱
【本名】八幡寿人
【生年月日】1982年11月19日
【出身地】東京都大田区→世田谷区
【学歴】二松学舎大学文学部中国文学科
【血液型】B型
【ネタ】熊の皮 しの字嫌い
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】趣味は散歩。
タグ: 柳亭市馬
りゅうていいちどう【柳亭市童】噺家
りゅうていいちじゅ【柳亭市寿】噺家
【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】2014年10月、柳家三寿(鈴木猛、1946年5月23日-2020年6月20日)に
【前座】2015年10月、柳家寿伴
【二ツ目】2019年5月。師没後の2020年7月、四代目柳亭市馬門下に、柳亭市寿
【真打ち】
【出囃子】三下がり寿
【定紋】丸に花菱
【本名】大野信介
【生年月日】1984年12月10日
【出身地】茨城県取手市
【学歴】東洋大学社会学部
【血液型】A型
【ネタ】
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】趣味は盆栽ビオトープ、改良メダカの繁殖、舞台照明、作詞・作曲、ウディ・アレン作品鑑賞、ブルックスブラザーズの収集。ブラックモンツキーズ。いばらく(茨城県が活動拠点のユニット)。
りゅうていいちわか【柳亭市若】噺家
りゅうていいちじろう【柳亭市次郎】噺家
りゅうていいちこう【柳亭市好】噺家
りゅうていこえんし【柳亭小燕枝】噺家
たまやりゅうせい【玉屋柳勢】噺家
第617回TBS落語研究会 寸評 2019年11月26日
一目上がり 入船亭小辰 ★★
マクラの間、早口の言葉が粒立たず聞き取れない、大家と隠居は同一人物なのか、など、アラを言えば切りがない。隠居が説明するくだり、ちゃんとしぐさ、目の動きをともなっているのはよい。マクラの、頭がタイムスリップした水道調査員は、まったく老人になっていないが、「え? どっちの三平だ」はけっこうウケた。
駒長 蜃気楼龍玉 ★★★
円朝作品に意欲的に取り組み、師匠(雲助)譲りで語り口にもどっしり貫目が付いてきた。おしむらくは言葉に重複とくどさが目立つ。女房が「丈八」と直前に言っているのに亭主が「深川から丈八という男が」と繰り返したり、「損料」で足りるのを「損料代」と重ねたり。だからか、夫婦の会話を含む前半がダレる。立板に水のベランメエは貴重品だけに、そのへんの整理を切に望みたい。
掛け取り 柳亭市馬 ★★★★★
本日の白眉。この人、噺家には珍しく、地声がよく響くバリトンなので、ネタによってはそれがかえって薄味な印象を与え、実力の割に損をする場合があるのだが、こうした音曲を聴かせる噺になると、まず当代の独壇場。特に義太夫は、変に上方風にしゃがれず、朗々とした江戸前でけっこうなもの。日頃きちんと稽古していなければこうは行かないだろう。全体の演出では、最後に芝居ごっこの掛け合いを入れる円生の型。「掛け取り」なので、万才のくだりはない。けんかで逆に証文を入れさせる抱腹絶倒なくすぐりも円生通りだが、後味の悪さを少しも感じさせず、洒落気分が横溢。シメに古風な歌舞伎の味を堪能させて、いや、バカンマ。ごちそうさまでげした。
将棋の殿さま 三笑亭夢丸 ★★★
殿さまのパワハラぶりがエスカレートするにつれ、要所に新規の過激なくすぐりを交え、楽しめた。「切腹申し渡す」と言葉で言う代わりに、その都度、電光石火のいぐさで示すのはいい工夫に見えた。言葉遣いからして武士が武士にならず、昭和初期の映画に見る、ワンマン社長の前で平蜘蛛のようにはいつくばる社畜リーマンのさまなのは奇異。言葉とがめどこ吹く風の爆笑路線を突っ走るのだろうが、それでも円蔵の域に達するには、もう少したたみかけるリズム感を身に着けてほしいように思った。
火事息子 五街道雲助 ★★★★★
自他ともに任ずる十八番ゆえ、もはやなんの茶々も入れどころなし。しっとりと落ち着いた語り口、風貌まで、近年、師匠(馬生)そっくりになってきた感。古希を超えてもはや円熟の至芸に見えた。だんなの描写は優れ、目塗りのやり方を滾々と言って聞かせるくだりは、確かにこの人物が小僧からたたき上げの苦労人と納得させられる。全体の運びとしては、後半の母親のすっとんきょうぶりで笑いを多く取ることにより、とかくお涙ちょうだいに陥りがちなこの噺に、すっきりとよりよいバランス感を与えている。
高田裕史
第614回 TBS落語研究会 2019年8月26日 寸評
2019年8月26日(月) 東京・国立小劇場 高田裕史
五目講釈 春風亭正太郎 ★★
難しい講釈場面もトチリなく、大熱演は大いに買える。案の定、クライマックスで息切れして、テンポ、リズムがどんどんずれてしまうのはしかたがない。前半、棟梁夫婦、若だんながみんな同じ人物に聞こえるのは、言うだけ野暮ながら、まあ年季の問題か。
弥次郎 柳家小せん ★★★
パンフにもあった通り、当人が私淑する扇橋譲りで、寄席ではなかなかできないフル・バージョンで「道成寺」まで通した意欲はりっぱ。ただし、やはり長くてダレる。北海道も猪退治も、ここの客層には色褪せたくすぐりの積み重ねで、さほど笑いは取れない。むしろ新味のある「道成寺」にポイントを絞って練りこんだ方がベターだろう。
鰻の幇間 春風亭一之輔 ★★★★
もともと、この人のやり方は、客が逐電した後の、これでもかこれでもかこれでもかと畳み掛ける一八の悲痛な叫びが眼目。黒門町文楽のあの、明治の芸人の哀感などというレベルのきれいごとなど、みじんもない。最後は心まですっかりむしられた上、仲居さんの誕生会で座敷をたたき出される救いのなさ。加えて当人いわく、濃いカルピスの原液のように、意地でも笑わない落語研究会の客を、意地でも笑わさずにおこうかと、鬼気迫る執念が加わり背筋が寒くなった(笑)。まずは極上々吉、本日のMVP。
小言念仏 橘家円太郎 ★★★★
主人公の念仏とぼやきの背後の、家族の日常が鮮やかに浮かび上がる緻密な描写は秀逸。癇癪がだんだん高じて、やさしく「さん付け」にしていた嫁がいつの間にか呼び捨てになったり、孫の赤ん坊の粗相にいらいらするくだりなど、地味ながらこの演者ならでは手堅い技量が光る。小三治の隠居の、ギャグ漫画的なおもしろさとは違った持ち味で、トリのじゃまにならない理想的なヒザ替わり。
淀五郎 柳亭市馬 ★★★
お待ちかね。全体に手堅い演出だが、難を言えば、団蔵が独白の形で、自ら「なぜ判官の側へ行かないか」のネタばらしを早々にしてしまうので、後半の仲蔵のアドバイスが被って、ややくどい印象を受けた。
番外 主催者 -★★★★★
ただでさえロケーションが悪く、行きも帰りも路線バスはとうになくなっているのに、本日にかぎって帰りの劇場発バスは「ありません」と。なんだこりゃ。おかげでぞろぞろ。9時も過ぎて地下鉄まで延々と長蛇の列。客をなめてんのか。