【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】1968年1月、八代目桂文楽(並河益義、1892-1971)に、桂文吉で
【前座】1969年1月。師没後、72年、五代目柳家小さん(小林盛夫、1915-2002)門下
【二ツ目】1973年4月、柳家さん枝
【真打ち】1982年4月
【出囃子】ハイカラ節
【定紋】剣片喰
【本名】長友敏明
【生年月日】1943年4月24日
【出身地】宮崎県新富町
【学歴】東京学院通信教育
【血液型】A型
【ネタ】寝床 長屋の花見 禁酒番屋 など
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】趣味は水彩画、料理、ゴルフ。
カテゴリー: 噺家の一覧
噺家さんのデータ。落語に関するさまざまな体験も。
きんげんていこまぞう【金原亭駒三】噺家
つきのやえんきょう【月の家圓鏡】噺家
【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】1966年2月、八代目橘家円蔵(大山武雄、1934-2015)に。当時は五代目月の家圓鏡
【前座】1970年10月、月の家杵助
【二ツ目】1972年11月、橘家舛蔵
【真打ち】1982年4月、月の家小円鏡。99年3月、六代目月の家圓鏡
【出囃子】木曽節
【定紋】三ツ組橘
【本名】日吉正
【生年月日】1945年9月11日
【出身地】長野県売木村→東京都大田区蒲田
【学歴】都立大森高校→東京理科大中退
【血液型】A型
【ネタ】時そば 宮戸川 ちしゃ医者
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】後援会長が福富太郎(中村勇志智、1931-2018)だったというだけでもすごい。
さんゆうていこうた【三遊亭小歌】噺家
成城石井.com ことば 噺家 演目 志ん生 円朝迷宮 千字寄席
【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】1964年8月、三代目三遊亭円歌(中澤信夫、1932-2017、当時は二代目三遊亭歌奴)に
【前座】1965年1月、三遊亭歌一
【二ツ目】1971年11月、三遊亭歌橘。77年1月、三遊亭小歌
【真打ち】1982年4月。85年、三遊亭歌坊。2004年3月、三遊亭小歌
【出囃子】俄獅子くずし
【定紋】片喰
【本名】土田明紘
【生年月日】1941年1月26日
【出身地】新潟県
【学歴】北谷中学校
【血液型】B型
【ネタ】転失気 月給日 浮世床 千早ふる 権助魚
【出典】落語協会 Wiki
【蛇足】昔からアウトロー。すごい。
たちばなやたけぞう【橘家竹蔵】噺家
【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】七代目橘家円蔵(市川虎之助、1902-80、明舟町の)に
【前座】1965年9月、橘家竹蔵
【二ツ目】1971年11月、80年師の逝去に伴い、当時は五代目月の家円鏡だった八代目橘家円蔵(大山武雄、1934-2015、平井の)門下に
【真打ち】1981年3月
【出囃子】お江戸日本橋
【定紋】三ツ組橘
【本名】纐纈勅男
【生年月日】1947年10月22日
【出身地】長野県飯田市
【学歴】飯田市立山本中学校
【血液型】A型
【ネタ】火事息子 国なまり 芝浜 文七元結 火焔太鼓 七段目 紙くず屋 蒟蒻問答
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】歌手。趣味は歌舞伎、小唄、落語古書集め、ゴルフ、カメラ、歌、座敷芸。
むかしやいままつ【むかし家今松】噺家
ごかいどうくもすけ【五街道雲助】噺家
成城石井.com ことば 噺家 演目 志ん生 円朝迷宮 千字寄席
【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】1968年2月、十代目金原亭馬生(美濃部清、1928-82)に
【前座】1969年、金原亭駒七
【二ツ目】1972年11月、六代目五街道雲助
【真打ち】1981年3月
【出囃子】箱根八里
【定紋】剣片喰、裏梅
【本名】若林恒夫
【生年月日】1948年3月2日
【出身地】東京都墨田区本所
【学歴】明治大学商学部中退
【血液型】B型
【ネタ】円朝噺 猫定 宮戸川 など
【出典】公式 Wiki 落語協会 Twitter
【蛇足】趣味はトライクでツーリング、自宅で映画鑑賞、シュノーケリング。現在望み得る最高の噺家。重要無形文化財保持者(人間国宝)の見通し(2023年7月21日付)。歴代4人目。
やなぎやさんきょう【柳家さん喬】噺家
成城石井.com ことば 噺家 演目 志ん生 円朝迷宮 千字寄席
【芸種】落語
【所属】落語協会 常任理事
【入門】1967年3月、五代目柳家小さん(小林盛夫、1915.1.2-2002.5.16)に
【前座】1967年4月、小稲
【二ツ目】1972年11月、さん喬
【真打ち】1981年3月
【出囃子】鞍馬獅子
【定紋】丸に三ツ柏
【本名】稲葉稔
【生年月日】1948年8月4日
【出身地】東京都墨田区本所
【学歴】中央大学附属高校
【血液型】O型
【ネタ】うどん屋 井戸の茶碗 笠碁 猫の災難 野ざらし 片棒 そば清 百川 棒鱈 幾代餅 天狗裁き 柳田格之進 芝浜 締め込み 初天神 真田小僧 千両みかん お若伊之助 など
【出典】Wiki 落語協会
【蛇足】藤間流名取(藤間一寿生)。趣味は創作料理、演劇鑑賞。江戸東京落語まつり2023(2023年6月30日-7月5日、総勢36人)。
成城石井.com ことば 噺家 演目 志ん生 円朝迷宮 千字寄席
しゅんぷうていこあさ【春風亭小朝】噺家
成城石井.com ことば 噺家 演目 志ん生 円朝迷宮 千字寄席
【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】五代目春風亭柳朝(大野和照、1929-91)に
【前座】1970年4月、春風亭小あさ→春風亭小朝
【二ツ目】1976年7月
【真打ち】1980年5月 ※36人抜き
【出囃子】三下がりさわぎ
【定紋】光琳蔦
【本名】花岡宏行
【生年月日】1955年3月6日
【出身地】東京都文京区
【学歴】東京電機大学高校
【血液型】O型
【ネタ】稽古屋 など
【出典】落語協会 ブログ Wiki
【蛇足】六人の会。父は花岡太郎(1929-、作家)。「雄二・小朝の夜はともだち」(1979年10月8日-81年10月2日、TBSラジオ)など
やなぎやさんゆう【柳家さん遊】噺家
やなぎやこだんじ【柳家小団治】噺家
【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】五代目柳家小さん(小林盛夫、1915-2002)に
【前座】1965年3月、柳家武助で
【二ツ目】1970年4月、六代目柳家小団治
【真打ち】1979年9月
【出囃子】小団治ばやし
【定紋】剣片喰
【本名】吉田武脩
【生年月日】1944年11月23日
【出身地】東京都新宿区
【学歴】中央大学附属高校→中央大学経済学部
【血液型】O型
【ネタ】阿武松 一分茶番 抜け雀 ねずみ 茶の湯 千両みかん 星野屋 鹿政談 井戸の茶碗 ガマの油 鼓が滝 など
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】前座時代に大学を卒業。剣道七段。『落語亭』(エイベックス)。『入門落語の楽しみ方』(PHP研究所、2005年)。
はっこうていはるすけ【八光亭春輔】噺家
たてかわ だんしゅん【立川 談春】噺家
成城石井.com ことば 噺家 演目 志ん生 円朝迷宮 千字寄席
【芸種】落語
【所属】落語立川流
【入門】七代目立川談志に
【前座】1984年3月、談春で
【二ツ目】1988年3月
【真打ち】1997年9月
【出囃子】鞍馬
【定紋】丸に左三階松
【本名】佐々木信行
【生年月日】1966年6月27日
【出身地】東京都板橋区
【学歴】埼玉県立南陵高校(戸田市)中退
【血液型】O型
【出典】公式 Wiki
【蛇足】競艇選手をめざしたこともあったとか。1989年2月~90年9月、「深夜名物TV ヨタロー」(TBS系)に、「立川ボーイズ」として立川談々(朝寝坊のらく)、立川志らくとともにレギュラー出演。名人上手の匂いは漂うわず。昔日の感に仰天。
1991年、にっかん飛切落語会で若手落語努力賞
1997年、第2回林家彦六賞
2003年、平成14年度彩の国落語大賞
2004年、平成15年度国立演芸場花形演芸大賞
2008年、『赤めだか』(講談社)で第24回講談社エッセイ賞
成城石井.com ことば 噺家 演目 志ん生 円朝迷宮 千字寄席
かつらきちや【桂吉弥】噺家
かみなりもんおとすけ【雷門音助】噺家
やなぎやけいか【柳家圭花】噺家
さんゆうていえんた【三遊亭円太】噺家
やなぎやきんざ【柳家金三】噺家
かつらみやじ【桂宮治】噺家
せきせきていえーたろう【昔昔亭A太郎】噺家
たてかわきっこう【立川吉幸】噺家
成城石井.com ことば 噺家 演目 志ん生 円朝迷宮 千字寄席
【芸種】落語
【所属】落語芸術協会
【前座】1997年10月、二代目快楽亭ブラックに、快楽亭ブラ房で。2005年8月、立川談幸門下、立川吉幸
【二ツ目】2007年7月。15年4月、師に従い移籍して前座に。16年4月、ふたたび二ツ目
【真打ち】2019年5月
【出囃子】春風がそよそよと
【定紋】渡辺星 丸に三つ星に横一文字 競輪マーク
【本名】渡邉正美
【生年月日】1973年8月31日
【出身地】千葉県勝浦市
【学歴】千葉県立勝浦高校
【血液型】0型
【出典】公式 落語芸術協会 Wiki
【蛇足】趣味は競輪
成城石井.com ことば 噺家 演目 志ん生 円朝迷宮 千字寄席
たきがわこいと【瀧川鯉斗】噺家
せきせきていもものすけ【昔昔亭桃之助】噺家
たてかわだんこう【立川談幸】噺家
成城石井.com ことば 噺家 演目 志ん生 円朝迷宮 千字寄席
【芸種】落語
【所属】落語立川流→落語芸術協会
【入門】1978年3月、七代目立川談志(松岡克由、1935-2011)に、立川談吉で
【前座】1980年2月
【二ツ目】1982年4月、立川談幸。1983年6月、師に従い落語協会を脱会
【真打ち】1987年5月。2015年1月、落語芸術協会に移籍
【出囃子】三下がりかっこ
【定紋】丸に左三階松
【本名】高田正博
【生年月日】1954年7月29日
【出身地】東京都新宿区
【学歴】明治大学商学部
【血液型】O型
【ネタ】
【出典】公式 落語芸術協会 Wiki
【蛇足】趣味は投歌扇 (白)
成城石井.com ことば 噺家 演目 志ん生 円朝迷宮 千字寄席
さんしょうていゆめまる【三笑亭夢丸】噺家
かみなりもんこすけろく【雷門小助六】噺家
はやしやしんぺい【林家しん平】噺家
しゅんぷうていりゅうのすけ【春風亭柳之助】噺家
はやしやきくまる【林家菊丸】噺家
第620回 TBS落語研究会 寸評 2020年2月26日
権助芝居 桂宮治
★★
初手から幇間顔負けの愛嬌全開。出るなり、メクリの陰でもうお辞儀する噺家も、昨今珍しい。これに当てられたか、疫病騒ぎで閑古鳥とまでいかずとも、その雛鳥がぴいぴいの客席が、やんやの大拍手。マクラからもうハイテンション。高座で新劇のハムレットの真似やらで大熱演。ところが不思議や、噺が進むにつれ、マスクの海はたちまち波静か。まるで閑古鳥の雛があっという間に成鳥になったよう。権助が農協ケースから飛び出すギャグはけっこうなれど、早口がなかなか聞き取れない難あり。権ちゃんがおだてられるたび、いちいち口笛を吹くくすぐりも、なんだか空回り。芝居の場面。ほとんど間がなくしゃべり続けなので、せっかく笑いの多い見せ場もいま一つ塩が利かず、故矢来町の師匠ご贔屓の某行列卵炒飯のよう。「曲者待った」のセリフの後、唐突に間延びするのが、かえって妙に新鮮だった。
巌流島 柳亭小痴楽
★★★
芸協自虐ネタでスタート。笑えるどころか、数年に一度しか出してもらえない悲哀に、思わず一掬同情の涙。人物一人一人の描写は丁寧で、ちゃんとお勉強なさっているのが好感持てる。ただ、型通りのくすぐりが今ひとつ徹底せず、それほど受けない。どうせなら志ん生流に、「なんだ町人のくせに。生意気に人間の形をしてやがる」くらいやってもよいのでは。じいさん侍の智謀と古狸ぶり、なかなかのもの。後半の野次馬どものやりとりは、もう少しメリハリを付けてスピーディーにすれば、もう少し面白くなるだろう。それにしてもこちとら年寄りは、コチラクと聞くとどうしてもあのアル中のお人をイメージしてしまう。死んでもう36年もたつというのに、ほんに罪作りな人ではある。
胴乱の幸助 桂吉弥
★★★★
たまに上方の師匠連をこうした席で拝聴すると、つくづくその過不足ないサービス精神、芸のレベルの高さに驚かされる。この師匠もそうだが、少なくとも東京では、失礼ながらほとんど知名度がないにもかかわらず、誰が出てきても客に、それなり以上の満足と笑いを置いていってくれる。東京に比べ、寄席の出番にも恵まれない中、五代目、六代目松鶴以来の上方落語への情熱が、変わらずに継承されているのだろう。で、この胴乱幸助。今となってはあまりに古風すぎるネタだが、手を抜かずきちんと仕上げていて、十分に楽しめた。ことに、後半の京都のお師匠さんの描写が秀逸。明治初年の市井の人物が、今そこにいるようにリアルに息づいているから、古臭さをまったく感じない。あえて言わせてもらえば、前半の、主人公がこちらに歩いてくるまでの清八喜六コンビの長い「漫才」が少々間延びして、あれでは相談がまとまらないうちに、親父が通り過ぎてしまうと思わせること。これは落語の「嘘」に違いないが、当人の大師匠の米朝や六代目松鶴なら、たとえ同じ時間を費やしても、決して客にそんなことを意識させなかったはず。そこだけ☆を一つ減らさせていただいた。さらに欲を言えば、「胴乱」(革製の煙草入れの袋)の意味は、やはり説明しておいたほうがよかっただろう。
ひなつば 桂やまと
★★★★
この人、昔どこかで見た誰かに似ていると思ったら、思い出した。あの森川信。風貌もそうだが、セリフのすっとぼけた物言い、微妙な間の外し方など、中年のころの同優を彷彿とさせる。まあ、当人は「男はつらいよ」くらいは見ていたとしても、年代的に森川信など知らないはずだから、単なる偶然だろうが、なんだか懐かしかった。そういう頭で「ひなつば」の植木屋夫婦のやり取りを聴いていると、会話のテンポもよく、爆笑といえるくすぐりはなくとも、あたかも森川がこの役を演じているような飄逸なおかしみが感じられ、好感が持てる。落語を先入観で聴くのも、そう悪いことではない。お八歳の悪たれ小僧の描写も、作られた不自然な誇張がなく、苦笑いを誘う。ただ、お店の大だんな自らが、自らケツをまくって辞めた植木屋の長屋にわざわざ訪ねてくるのは、当時の絶対的な上下関係からして異例。にしては、それまでの亭主の様子に、伏線としての後悔の念が感じられない。かといってまだ意地づくで突っ張っている様子もあまりなく、そのあたりの腹のうちを、もう少し明確にしてほしかった。
夢の酒 柳家喬太郎
★★★★★
しばらく見ないうちに、この人もすっかり真っ白けになったが、いまや押しも押されもせぬ大看板。その名にふさわしく、マクラから息をもつかせぬ大熱演。いや、☆をもう二つ献上したいくらいに堪能させていただいた。ネタは、昭和10年(1935)ごろ「夢の瀬川」を八代目桂文楽が改作したもの。今となっては古風に過ぎ、噺自体もあまり面白いとは言えないだけに、ちょいと心配したが、なかなかどうして。まずマクラで池袋演芸場の礼賛から始まり、その池袋の怪しげな雑居ビル。迷い込んだはエロDVD屋……という夢の顛末で、もうすっかり客をつかんでしまう。本題に入って、寝言を言っている亭主の顔を覗き込む若妻。むりやり起こして夫婦で夢の話。ここで、ワイフの言葉がどうにも山の手のお嬢さま風なのは、昭和初期の世相を反映している。時代背景の説明を飛ばしたため、亭主の、いかにも江戸の大店のあるじ然としたもっともらしい口調と水と油。違和感ありありで、「若だんな」というには老成し過ぎと文句をたれようと思ったが、後の、夢の女の圧倒的な色気にむせて圧倒され、そんなこたァどうでもよくなっちまう。とにかく、この女の色気と、それを笑いのオブラート、というより、ほんのり塩の利いた桜の葉で包んだような絶妙のコンビネーションこそ、この方の持ち味。座って立ってクネクネと、歌舞伎の「三千歳」のカリカチュアのように、抱腹絶倒の連続。しまいに、筋やサゲなどもうどうでもいいんじゃないの。いや、ごちそうさまでした。蛇足ながら、本日の出演者全員が口を揃えた「コロナネタ」の中で、この師匠の「本日のわれわれのギャラは……マスクです」がやはり秀逸でした。
高田裕史