【相摺、相棒】あいずり ことば 落語 あらすじ
一蓮托生で悪事をする共犯者のこと。
芝居では特に、二人でゆすりに押しかける片割れをこう呼びます。
現代でも使われる「あいぼう(相棒)」の漢字を当て字に使う場合もありますが、同義の「尻押し」とともに、こちらは単に協力者の意味で、必ずしも悪事の共犯とは限りません。
もっとも有名な用例としては、河竹黙阿弥の世話狂言『弁天小僧』「浜松屋店先の場」です。
正体が露見した弁天小僧の「知らざあ言って…」の名乗りに続く相棒の南郷の「その相摺の尻押しゃあ…」という七五調のツラネ(続きゼリフ)があります。語源としては「あいづり(相吊)」または「あいづれ(相連)」が転じたものとされます。
押さえるとたんに、両方の頭からすっと引っこ抜いた。あいずりの長五郎ィ渡して、こいつがばらばらばらばらばらばらっと逃げ出したんで……。
双蝶々(六代目三遊亭円生)