【面丁子茶狐の踵ちゃんぎり】おもちょうじちゃぎつねのかかとちゃんぎり むだぐち ことば 落語 あらすじ
成城石井.com ことば 噺家 演目 志ん生 円朝迷宮 千字寄席
「おもしろい」のむだぐちですが、はるかに長ったらしく凝っています。
「面白狸の腹鼓」の言葉をどんどん変化させたもの。
まず白を丁子茶(紅色がかった茶色)に、狸を狐に、腹を踵に置き換えています。
最後の「ちゃんぎり」は、リズムを出すためのお囃子、口拍子で、当たり鉦の異名を付けたもの。
当たり鉦は、江戸時代、願人坊主などが用いた小型の鉦。
左手に持った鉦を右手の棒でこすって音を出し、托鉢して歩きました。
転じて歌舞伎の下座音楽にもなり、「ちゃんぎり」はその陽気な音色から。似た言い回しに「面黒狐の腹鼓」があります。
これは機械的に白を黒、狸を狐にしただけですが、腹鼓を打つはずのない狐を持ってくることで、不釣り合いな滑稽さがより際だちます。