奥行のない呉服屋はあいという 十三31
「あい」は「はい」という応答語。日本橋あたりの大きな呉服屋なら「あーい」と長ったらしくこたえる返事も、奥行きのない小さな店では「あいッ」と短い。それだけのこと。こんな、どうでもよいことでも江戸の人はおもしろがったのですね。
小半日いなないてゐる呉服店 八31
こちらは、通行人にまで呼び込もうとしています。高級店じゃありません。新宿や銀座にもその手の店がありました。ある種の風物詩でしたが。
収録演目は500題。演目ごとギュッと千文字に。わかりやすくて深い内容。