【敵薬】てきやく ことば 落語 あらすじ
配合具合や病状にによっては毒となる薬のこと。
例えば、バッファリンなどの血液をサラサラにする薬を間違って血友病患者などが服用すれば、敵薬どころか死薬となりかねません。
これが広く現代にもあてはまるのは、純粋に調剤される医薬品としての薬だけでなく、広く栄養素や、それらを含む食物にも当てはまる故です。
別に洒落ではないのですが、同音異義語の「適薬」の部分的な対義語となります。
ビタミン過多、脂肪過多などはもちろん「敵薬」のうちで、肉類の食べすぎや糖分、塩分の過剰摂取も、広い意味の「敵薬」。
この意味が転じて、鰻と梅干などのいわゆる「食い合わせ」も敵薬と呼ばれることがありました。
この場合、経験則のみで科学的根拠は怪しいものが多いのですが、とにかく、後から食べた方の食材が敵薬とされるわけです。
もう一つ、近代では、樋口一葉の「大つごもり」に「金は敵薬」とあり、抽象的な使用例も加わってきています。