【只取り薩摩守】ただどりさつまのかみ むだぐち ことば 落語 あらすじ
ただで大枚をふんだくるというのを、ただどり=ただのり(薩摩守忠度)と、「平家物語」の悲劇のキャラクターに引っ掛けただけの地口。
逆に巻き上げられた方の立場から「只取り山のの歩泣き石(ほととぎす)」といった類似表現もあります。
このうち「歩泣き石」は、東海道怪談伝説の「小夜の中山夜泣き石」に掛けたものですが、「薩摩守」を含め、もとは縁台将棋から広まったものでしょう。
それにつけても平忠度というご仁、首を取られた上、何百年も無賃乗車や横領の代名詞呼ばわりされ続けるとは、よくよく悲運の人物ですね。