【中っ腹】ちゅうっぱら ことば 落語 あらすじ
腹が立つ。短気。
江戸っ子が不機嫌なときに使います。
以下は、マクラでよく引き合いに出される江戸名物の、あれ。
「武士、鰹、大名小路、生鰯、茶店、紫、火消し、錦絵、火事にけんかに中っ腹、伊勢屋、稲荷に犬の糞」
江戸市中でよくみかける名物を列挙した決まり文句です。中っ腹も江戸名物というわけで。年中、怒っていたんですかね。
大名小路は、江戸城の東側外堀一帯に屋敷をかまえていた有力大名の地域全般をさします。
紫は江戸紫。
とはいっても、桃屋の海苔佃煮ではなく、染色の、藍みがまさった紫のこと。
九鬼周造も「青勝ちの紫」というフレーズで『「いき」の構造』に「いき」の具体例の一つとして載せています。