【くれは桶屋の棚にあり】くれはおけやのたなにあり むだぐち ことば 落語 あらすじ
くれくれとしつこくねだる相手をこれで撃退。「くれ」と、桶の原材料の材木である榑を掛けています。
「いいかげんにしておけや」と「桶屋」も掛かっているわけです。
榑なら桶屋の仕事場の棚にあるから、「欲しけりゃそこからかっぱらっておけ」というわけ。
頼む側も断る側も「くれ」のしゃれはけっこうあり、「くれのかね(暮れの鐘=金をくれと掛ける)」、江戸の地名を出した「榑木河岸」など。榑木河岸は、旧日本橋榑正町にあった河岸通りで、中央区江戸橋三丁目付近。
この手のしゃれではるか後年のものでは、東京節(1918年)の替え歌の一節で「なににもくれないクレマンソー」というのがありました。
ベルサイユ講和会議(1919年)で、「クリルくれくれクレムリン」てえのはなかったんですかね。