【味に柄をすげた肥柄杓】あじにえをすげたこえびしゃく むだぐち ことば 落語 あらすじ
「味に」は「巧みに」で、「おつに」と似たニュアンス。「すげる」は継ぎ足す意味で、併せて、うまく言いつくろってごまかすこと。
「肥柄杓」は、調子を整えるために加えたもので、元の柄杓の柄に、また余計な柄(=屁理屈)をくっつけやがって、という非難。
肥は汚物の象徴なので、それだけ嫌悪感も増す勘定です。
歌舞伎では黙阿弥の世話狂言『髪結新三』の「永代橋の場」で「柄のねえところに柄をすげて、べらべら御託を抜かしゃがりゃ」とあります。
肥柄杓は、江戸では「こいびしゃく」と発音します。