【かっちけ梨の実ありの種】 by 落語あらすじ事典 千字寄席編集部 · 公開済み 2025年9月17日 · 更新済み 2025年9月17日 かっちけなしのみありのたね 成城石井 「かっちけなし」は「かたじけなし」の江戸なまりで、「ありがたい」の意。 語尾の「なし」を梨の実に掛け、さらに、梨が「無し」に通じて忌いみことばなので「有りの実」と呼ぶことから「ありがたい」としゃれています。 最後の「種」は「実」の縁語えんごでダメを押したもの。単なる感謝の意味を、二重三重に言葉遊び化してちゃかしているところに、江戸東京人のシャイかげんがうかがえます。 同義の表現に「かたじけなすびの香の物」「かたじけなすびの鴫しぎ焼き」があります。こちらは「なし」を茄子なすとその料理法に掛けたしゃれですね。 成城石井