【明石】あかし 川柳 ことば 落語 あらすじ
成城石井 演目 噺家 ことば 志ん生 円朝迷宮 むだぐち 故事成語 千字寄席
明石からおこし手の来る花の朝 十六38
江戸の川柳で「明石」と出てきたら、二つ思い起こすべきことがあります。①柿本人麻呂の歌と②源氏物語の明石。
この句は①が対象です。「ほのぼのと明石の浦の朝ぎりに島がくれゆく舟をしぞ思ふ」の上の句を唱えて寝ると、翌朝には早く目が覚めて、その際に下の句を唱えると風習があります。
なぜ、そんな風習があるのかといえば。
大奥づとめの御殿女中の世界では、花見は外に出かけられる行事のひとつ。桜の下で解放感を感じるためには、早起きが肝心なので、この歌を唱える風習が育ったのですね。
十四字は来月よんで顔を見る 安七桜01
十月晦日十七字、十一月一日の芝居の顔見世の朝十四字、そして鏡に向かい化粧、これも女性のたのしみ。
いしいしをたべて明石へ書きなぐり 十一34
こちらの明石は、①のケース。
「いしいし」は団子のこと。明石を書きなぐっているのは紫式部。いしいしから石山寺を連想させます。紫式部は明石の巻を石山寺で書いたといわれています。ただそれだけのことで、どうということもない句です。