ぐにんなつのむし【愚人夏の虫】むだぐち ことば

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双六博打すごろくばくちで、さいの目が五二ぐにと悪く出たときの愚痴。

「ぐに」と「ぐにん」を掛け、格言の「愚人は夏の虫」をそっくりいただいたしゃれです。

愚か者は自らわが身を危地に陥れるもの、の意味から、無謀なギャンブルで自分の首を締めたか、という自嘲と取れます。

「夏の虫」は「飛んで火に入る夏の虫」を縮めて付け、ダメ押ししたもの。

古く「御伽草子」の大江山酒呑童子しゅてんどうじの後悔に「ぐにんなつのむし飛んで火に入るとは、今こそ思い知られたり」とあります。

同じ状況でのむだぐちに「ぐにくま太郎てて(=父)は藤四郎」とも。

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ぐいちかすざけひげにつく【ぐいち粕酒髭につく】むだぐち ことば

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愚人夏の虫」で出た五二(=ぐに)同様、やはり双六博打で、五一(=ぐいち)も悪い目。

三六とともに、意味のないまったくのカス目で、そこから五一三六=どっちもどっち、どんぐりの背比べという慣用句も生まれました。

しゃれとしては、ぐいちから「ぐい」と酒をあおると掛け、「カス目」から粕酒(=どぶろく)とつなげています。

最後の「ひげ」は、博打で目が出ず「ひけ(=負け)を取る」のダジャレ。

やけ酒をあおっても、口の周りや髭に、賽の目同様何の役にも立たない酒粕がくっつくだけ。踏んだり蹴ったりというところでしょう。

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「愚人夏の虫」で出た五二ぐに同様、やはり双六博打すごろくばくちで、五一ぐいちも悪い目。

三六とともに、意味のないまったくのカス目で、そこから五一三六=どっちもどっち、どんぐりの背比べという慣用句も生まれました。

しゃれとしては、ぐいちから「ぐい」と酒をあおると掛け、「カス目」から粕酒(=どぶろく)とつなげています。

最後の「ひげ」は、博打で目が出ず「ひけ(=負け)を取る」のダジャレ。

やけ酒をあおっても、口の周りや髭に、賽の目同様何の役にも立たない酒粕がくっつくだけ。

踏んだり蹴ったり、というところでしょう。


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