古木優の作業場

 落語ことば 落語演目 落語あらすじ事典 web千字寄席

【RIZAP COOK】

【おおあくび】

NHK大河「いだてん」が終わってしまいました。なかなか洒落の利いたドラマで好感持てました。五代目古今亭志ん生が狂言回しをしているだけでも画期的です。

まあ、ネットの住人からは、落語が出てくることで不快に思ったとか、たけしを出しすぎとか、落語が出ると他局に換えちゃうとか、とにかく、落語というものが全国区的にはまだまだ浸透していなんだなあというのが強烈な印象でした。

志ん生がよく言ってました。噺家が地方に行くとカモシカと間違えて鉄砲で追っかけられる、とかいうの。まさか、そんなことあらわけねーだろ、と笑ってましたが、今日にいたるも、地方ではこんな調子なんですね。ちょっとびっくり。ちょっとがっかり。

こんなんじゃ、日本文化の深いところまで外国人に食い荒らされちゃうなって、思いました。東京でやられている落語の七割は上方ネタ。上方ネタの七割は中国ネタ。ならば、おおざっぱに、演じられている落語の三割程度は渡来もの、ということでしょうか。そんなら、爆買いに来てる連中のほうに親和性あったりして。おいおい、大丈夫かよ、日本文化、日本人。落語まで持ってかれちゃったりして。

■古木優プロフィル
1956年高萩市出身。早稲田大学第一文学部東洋史学専攻卒。新聞社で記者、編集者を長年勤めたのち、現在は出版社に勤務し、新雑誌創刊の準備にいそしんでいます。教育学部国語国文学科での近世文学ゼミ(興津要教授)で同窓だった高田裕史と執筆編集した『千字寄席』の原稿を出版社に持ち込みましたが、古木も高田も無名であるため、版元からは「立川志の輔監修」の条件をのむならOKとのこと。「刊行できるなら、たとえだれとだろうが手を結ぶ」とばかりに唯々諾々と従ったものでした。立川志の輔師はまえがきを書いています。古木も高田も立川志の輔師の芸風にはさほど関心ありませんでした。『千字寄席』の当初の企画コンセプトは「刊行後30年の時間的経過に耐えられる中身」であること。そこをにらんで執筆編集したつもりでしたが、刊行後、次第に劣化が目立ってきたため、サイト運営で完全版をめざすことに方針を切り替えました。最初はココログで運営していましたが、他サイトによる無断盗用が目に余るため、独自ドメイン(https://senjiyose.com)を取得し、2019年7月31日から「落語あらすじ事典 web千字寄席」として運営を始めました。掲載演目は450席。落語ばかりか、独自の視点(偏見とも)から広く日本文化にも言及しています。昨今の風潮は落語ブームではなく落語家ブームだそうですが、古木と高田は、噺のひとつひとつがもっている「物語力」に非常な関心を抱いています。ここのところをサイトでうまく表現できたらな、といつも考えて運営しているのですがね。

主な著書など
『千字寄席 噺がわかる落語笑事典』(PHP研究所)高田裕史と共編著 A5判 1995年
『千字寄席 噺の筋がわかる落語事典 下巻』(PHP研究所)高田裕史と共編著  A5判 1996年
『千字寄席 噺がわかる落語笑事典』(PHP研究所)高田裕史と共編著 文庫判 2000年
『図解 落語のおはなし』(PHP研究所)高田裕史と共編著 B5判 2006年
『粋と野暮 おけら的人生』(廣済堂出版)畠山健二著 全書判 2019年 ※編集協力

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バックナンバー

【おおあくび】001. 2019/08/03

【志ん生のひとこと】001. 2020/01/02

【志ん生のひとこと】002. 2020/02/02

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【 ごあいさつ 】

学生時代、滑稽本や人情本など、徹底的にこの世を茶化し抜いた江戸の戯作にのめり込み過ぎたせいで、その毒気にあてられ、いつの間にやらこの世を斜に構えてしか見られない、困った精神構造が根つきました。

テレビ番組のコメディーだろうが漫画だろうが、ちょっとやそっとではクスリとも笑えない不幸な心根に変質。

もっとも、草創期のテレビ番組や少年漫画雑誌に耽溺した小学校時分でも、本当に腹八分目以上に笑わされたのは「トムとジェリー」「おそ松くん」にクレージーキャッツくらいでしたから、幼い頃から性根がカーブしていたのかもしれません。

落語に本格的にのめり込みだしたのは大学時分のこと。のめり込むといっても、そのネジ曲がった自らのフィルターを通してしか、噺も噺家も評価はできません。

落語の価値基準は以下の二つ。

①噺は優れた短編小説のように短くシャープであるべき。

②オチが噺の価値の大半を決める湿ったものよりもドライなファースで構成された噺がより好ましい。

捕捉するなら、「毒」をどこかに隠している噺、また、それを洒脱に演じられる噺家はさらにお好みである。

とまあ、こんなふうに决めています。

立川談志がよく「落語は業の肯定」と念仏のように唱えていましたが、「毒をもって毒を制す」という通り、今本当に必要なのは清濁併せ持つダイナミズムと、どの時代にも存在した社会の「毒」への耐性を少しでも取り戻すことではないでしょうか。

その点、リニューアルした本サイトを通して、落語の持つものすごい魅力を、ほんの少しばかりの知性と業と毒の絶妙な加減の上にあることを、向こう見ずにも大いに喧伝したいと思っております。

お引き立てのほどをよろしく願い上げます。

高田裕史 1956年新宿区生まれ。早稲田大学教育学部国語国文学科卒。

【RIZAP COOK】

【私の好きな落語家7傑】

八代目雷門助六

四代目春風亭柳朝

四代目柳家小せん

十代目桂文治

八代目古今亭志ん馬

三代目八光亭春輔

二代目春風亭梅橋

上位3傑は志ん生、志ん朝、馬生で決まり。4位以下の7人です。順不同。

主な著書など
『千字寄席 噺がわかる落語笑事典』(PHP研究所)古木優と共編著 A5判 1995年
『千字寄席 噺の筋がわかる落語事典 下巻』(PHP研究所)古木優と共編著  A5判 1996年
『千字寄席 噺がわかる落語笑事典』(PHP研究所)古木優と共編著 文庫判 2000年
『図解 落語のおはなし』(PHP研究所)古木優と共編著 B5判 2006年

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