【芸種】落語
【所属】落語協会 理事
【前座】1992年4月、六代目五街道雲助に、五街道はたごで
【二ツ目】1995年6月、五街道喜助
【真打ち】2005年9月、三代目桃月庵白酒
【出囃子】江戸
【定紋】裏梅、葉付き三ツ桃
【本名】愛甲尚人
【生年月日】1968年12月26日
【出身地】鹿児島県肝属郡
【学歴】鹿児島県立鶴丸高校→早稲田大学社会科学部除籍 ※落研
【血液型】A型
【ネタ】朝友 など
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】江戸東京落語まつり2023(2023年6月30日-7月5日、総勢36人)。
タグ: 五街道雲助
しんきろうりゅうぎょく【蜃気楼龍玉】噺家
【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】1997年2月、六代目五街道雲助に
【前座】1997年4月、五街道のぼり
【二ツ目】2000年6月、金原亭駒七。05年2月、五街道弥助
【真打ち】2010年9月、三代目蜃気楼龍玉
【出囃子】三下がり箱根八里
【定紋】裏梅
【本名】加藤暢彦
【生年月日】1972年11月10日
【出身地】埼玉県秩父市
【学歴】小鹿野高校
【血液型】A型
【ネタ】
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】趣味は飲酒。2000年、岡本マキ賞。2008年、第18回北とぴあ若手落語競演会大賞。2014年4月、平成25年度国立演芸場「花形演芸大賞」銀賞。2014年、第69回文化庁芸術祭新人賞。2016年3月 、平成27年度国立演芸場「花形演芸大賞」大賞。
すみだがわばせき【隅田川馬石】噺家
【芸種】落語
【所属】落語協会
【入門】1993年10月、六代目五街道雲助に
【前座】1993年11月、五街道わたし
【二ツ目】1997年9月、五街道佐助
【真打ち】2007年3月、四代目隅田川馬石
【出囃子】岸の柳
【定紋】裏梅
【本名】村上覚
【生年月日】1969年7月14日
【出身地】兵庫県西脇市
【学歴】兵庫県立西脇工業高校→石坂浩二主宰劇団「急旋回」
【血液型】B型
【ネタ】お富与三郎 名人長二 など
【出典】公式 落語協会 Wiki
【蛇足】趣味は義太夫、マラソン。1999年、平成11年度北とぴあ若手落語家競演会奨励賞。2007年、第12回林家彦六賞。2012年12月、第67回文化庁芸術祭大衆芸能部門新人賞。2021年12月、第76回文化庁芸術祭賞大衆芸能部門芸術祭大賞。
第617回TBS落語研究会 寸評 2019年11月26日
一目上がり 入船亭小辰 ★★
マクラの間、早口の言葉が粒立たず聞き取れない、大家と隠居は同一人物なのか、など、アラを言えば切りがない。隠居が説明するくだり、ちゃんとしぐさ、目の動きをともなっているのはよい。マクラの、頭がタイムスリップした水道調査員は、まったく老人になっていないが、「え? どっちの三平だ」はけっこうウケた。
駒長 蜃気楼龍玉 ★★★
円朝作品に意欲的に取り組み、師匠(雲助)譲りで語り口にもどっしり貫目が付いてきた。おしむらくは言葉に重複とくどさが目立つ。女房が「丈八」と直前に言っているのに亭主が「深川から丈八という男が」と繰り返したり、「損料」で足りるのを「損料代」と重ねたり。だからか、夫婦の会話を含む前半がダレる。立板に水のベランメエは貴重品だけに、そのへんの整理を切に望みたい。
掛け取り 柳亭市馬 ★★★★★
本日の白眉。この人、噺家には珍しく、地声がよく響くバリトンなので、ネタによってはそれがかえって薄味な印象を与え、実力の割に損をする場合があるのだが、こうした音曲を聴かせる噺になると、まず当代の独壇場。特に義太夫は、変に上方風にしゃがれず、朗々とした江戸前でけっこうなもの。日頃きちんと稽古していなければこうは行かないだろう。全体の演出では、最後に芝居ごっこの掛け合いを入れる円生の型。「掛け取り」なので、万才のくだりはない。けんかで逆に証文を入れさせる抱腹絶倒なくすぐりも円生通りだが、後味の悪さを少しも感じさせず、洒落気分が横溢。シメに古風な歌舞伎の味を堪能させて、いや、バカンマ。ごちそうさまでげした。
将棋の殿さま 三笑亭夢丸 ★★★
殿さまのパワハラぶりがエスカレートするにつれ、要所に新規の過激なくすぐりを交え、楽しめた。「切腹申し渡す」と言葉で言う代わりに、その都度、電光石火のいぐさで示すのはいい工夫に見えた。言葉遣いからして武士が武士にならず、昭和初期の映画に見る、ワンマン社長の前で平蜘蛛のようにはいつくばる社畜リーマンのさまなのは奇異。言葉とがめどこ吹く風の爆笑路線を突っ走るのだろうが、それでも円蔵の域に達するには、もう少したたみかけるリズム感を身に着けてほしいように思った。
火事息子 五街道雲助 ★★★★★
自他ともに任ずる十八番ゆえ、もはやなんの茶々も入れどころなし。しっとりと落ち着いた語り口、風貌まで、近年、師匠(馬生)そっくりになってきた感。古希を超えてもはや円熟の至芸に見えた。だんなの描写は優れ、目塗りのやり方を滾々と言って聞かせるくだりは、確かにこの人物が小僧からたたき上げの苦労人と納得させられる。全体の運びとしては、後半の母親のすっとんきょうぶりで笑いを多く取ることにより、とかくお涙ちょうだいに陥りがちなこの噺に、すっきりとよりよいバランス感を与えている。
高田裕史