【合従連衡】

がっしょうれんこう

外交上の駆け引き。連合したり同盟したりすること。

従は縦。衡は横。

中国、戦国時代のことです。

一強を誇る西方にあった秦と、燕、斉、趙、魏、韓、楚の東方にあった六弱とが、息の長い攻防戦をめぐっていました。

蘇秦そしん張儀ちょうぎは、鬼谷子きこくし(鬼谷先生)に学んだ縦横家しょうおうかです。

鬼谷子は実在したかどうかも不明ですが、斉の人で、遊説術を教えた人だったようです。

斉の宣王(?-前301)は学問が好きで、斉の首都である臨淄(山東省淄博市)に学者を呼んで議論をさせました。

この学者たちを稷下の学士といいます。その議論の状態を、百家争鳴といいました。

諸子百家の人々です。

そのなかに、鬼谷子もいたかどうか。それもよくわかりません。

『史記』によれば、蘇秦と張儀の師匠だったとあります。

いまでいう、国際謀略の術を授けたのだそうです。

その術をあやつる人を、縦横家と呼びました。

縦横家とは、はかりごとを各国に説いて回る人。これも諸子百家の一です。

まずは蘇秦。合従の策を編み出しました。

合従は、西の秦に対して東の六国が縦(南北)に連合して対抗する策です。

これに対して、連衡は、六国がそれぞれ秦と同盟を結ぶという策。秦と相手国の関係を横(東西)と見たわけです。

こちらは張儀が提唱しました。

この結果、六国の連合が分断され、秦が次々と倒して覇者となりました。

蘇秦や張儀のようなといいました。はかりごとをめぐらす人を縦横家と呼ぶこともあります。

鬼谷先生。仙人みたいです☛

成城石井

落語あらすじ事典 千字寄席編集部

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