成城石井.com ことば 噺家 演目 志ん生 円朝迷宮 千字寄席
ものの言いようの難しさの典型。
「大きにお世話」はきっちり「でござりました」などと結べば、普通に丁重な謝礼の言葉になります。ところが、言い捨ててしまうと、「余計なお世話。放っとけ」となり、けんかの元です。
この後の方に「お茶でも飲んでろ」とむだぐちをくっつけたのが本項。
これは、安永年間(1772-81)から、続く天明年間(1781-89)に、吉原などの遊里から出た流行語でした。
「茶」は「茶化す」「茶にする」というように、人を外らして揶揄する意味。
そこから、軽蔑の意味をこめて「お茶でも」と付けたのでしょう。