【相の山】

あいのやま

成城石井.com

 

面白くなる銭のなくなる相の山  八十二18

「相の山」は伊勢神宮の内宮ないぐう外宮げぐうの間にある小高い山。「間の山」とも。

江戸時代を通して有名な話ですが、ここには、三味線を弾いて参詣客から銭も乞う女がいました。

客が女目当てに投げる銭をばちではじいてわが身に当たらせない特技が売り物でした。客は絶対当ててやろうとついつい銭を使ってしまうという、まるでゲーセン感覚の遊びです。いつも二人でやっていて、「お杉」「お玉」と名乗っていました。

相の山→お杉お玉→銭当ての連想です。それにしても、すごい商売ですね。

抜打ぬきうちにお杉お玉へ銭つぶて  七十四02

客はいろんな手でお杉お玉を狙い撃ちです。

手がらなりお杉お玉をいたがらせ  宝十三松03

たまには当たるわけで。これも彼女らの手の内でしょうか。

毛のばちで弾けばあわれな相の山  宝七、十一

「毛のばち」とは胡弓こきゅうを連想させます。これでは銭をうまくはじけませんね。かわいそうな話ですが、「だったらいいな」という、ただの妄想でしょう。

 

成城石井.com

落語あらすじ事典 千字寄席編集部

Recent Posts

【ぽんこつ古木の世迷い小屋】

ぽんこつふるきのよまいごや/ふ…

16分 ago

【人生を変える!? すごい噺3選】

じんせいをかえる すごいはなし…

19時間 ago

【六人の会】

ろくにんのかい 成城石井 落語…

19時間 ago

【なぜ東北大学は世界的なのか?】

なぜとうほくだいがくはせかいて…

19時間 ago

【白戸若狭守】

しらとわかさのかみ 成城石井 …

19時間 ago

【落語家の数】

らくごかのかず 成城石井 コロ…

19時間 ago