おきまりのこうしんさま

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「今さら言うまでもねえ、決まりきったことだ」というむだぐち。「庚申さま」は庚申待ちのこと。

江戸時代の習俗で、庚申の日の夜、町内の衆が集まり、一晩徹夜で夜明かしをしました。庚申の夜に寝ると、三尸という想像上の虫が体内に入り込んで命を縮めるとか、この夜に妊娠すると、生まれた子供は盗賊になるなどの迷信があり、要は厄除けです。庚申待ちは厳格に決まった日に行うため、こう続けたものです。「お定まり」も同意で、ともに江戸っ子が日常よく口にしました。「お決まり(決まり)」「お定まり」とだけ言い捨てた場合、「紋切り型」「代わり映えしない」という否定的なニュアンスが強くなります。

三尸は年に一度、人に宿った体内から出て、天帝おつげに行きます。一年間、その人はどんなことをしてきたのかを天帝に伝えることになっています。これは道教の習わしです。庚申さまとは多分に道教の影響があるのです。

この三尸なる虫。中国哲学の加地伸行氏は、三尸=かぐや姫、という説を唱えています。そのものずばりではないでしょうか。『竹取物語』は仏教典が初出とのことですが、日本人向けに潤色されたのは中国でのことでしょう。

ことばよみいみ
庚申 かのえさる
三尸 さんし

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落語あらすじ事典 千字寄席編集部

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