Categories: 江戸の語

【敷居が鴨居】

しきいがかもい

成城石井

「敷居が高い」の洒落。

「敷居が高い」とは、相手に不義理のある場合に使うことで、格式ある家や老舗に入りにくいことの意に使われることが多く、これは誤用です。

このことばの正しい使い方、六代目三遊亭円生(山﨑松尾、1900.9.3-79.9.3、柏木の)が範を垂れていました。

うかがわなくてはならんのですが、どうもオタクには敷居が鴨居になっちまって。なにしろ借金がそのままですし。

六代目三遊亭円生

これに関連しますが、敷居鴨居は要らぬ見世という江戸ことばがあります。

床見世(屋台店)のことです。敷居も鴨居も関係ない店、ということです。床見世は、折り畳み式に簡便にこさえた店構えで、持ち運びができます。

柳原(筋替橋から浅草橋までの土手道)の床見世は有名でした。六代目円生が「ちきり伊勢屋」のマクラで語っていた、易者がずらりと床見世を構えている風景です。

ここは、日中は床見世でにぎやかですが、日暮れとともに店をたたんでしまうので、夜はさびしく、夜鷹(私娼)がうろうろするオトナの場所でした。

成城石井

落語あらすじ事典 千字寄席編集部

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