ぐいちかすざけひげにつく【ぐいち粕酒髭につく】むだぐち ことば

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愚人夏の虫」で出た五二(ぐに)同様、やはり双六博打で、五一(ぐいち)も悪い目。三六とともに、意味のないまったくのカス目で、そこから五一三六=どっちもどっち、どんぐりの背比べという慣用句も生まれました。しゃれとしては、ぐいちから「ぐい」と酒をあおると掛け、「カス目」から粕酒(=どぶろく)とつなげています。

最後の「ひげ」は、博打で目が出ず「ひけ(=負け)を取る」のダジャレ。やけ酒をあおっても、口の周りや髭に、賽の目同様何の役にも立たない酒粕がくっつくだけ。踏んだり蹴ったりというところでしょう。

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くちばかりのいかのしおから【口ばかりの烏賊の塩辛】むだぐち ことば

【RIZAP COOK】

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烏賊の嘴だけで塩辛をこさえたって、食えたもんじゃない、無意味だというところから、口先ばかりの相手ををピシャリ。

「いか」は「いかさま」と掛けていて、インチキ、嘘つきを匂わせています。実際は、動物学的には烏賊に嘴はないのだそうで、俗にそう呼ばれているのは潮の排出部分だとか。それでも、「いかくちばし」は食通には珍重され、中身は干物にすると珍味です。

とまれ、烏賊なら刺身でもなんでもよかったのに、なぜわざわざ塩辛としたのか、「のしおから」の5音が必要だったのですね。「のさしみ」の4音よりも言いやすいわけで、語呂のよさからきています。烏賊が潮や墨を吹き出すように、口から出任せ出放題いう揶揄も隠れているのかもしれません。「しおから」から「トンボ」を連想、トンボには隠語で愚か者、泥棒という意味もあるのでそれを利かせたのか。そこまでいくとうがち過ぎですかね。

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くれはおけやのたなにあり【くれは桶屋の棚にあり】むだぐち ことば

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くれくれとしつこくねだる相手をこれで撃退。「くれ」と、桶の原材料の材木である榑(くれ)を掛けています。「いいかげんにしておけや」と「桶屋」も掛かっているわけです。

榑なら桶屋の仕事場の棚にあるから、「欲しけりゃそこからかっぱらっておけ」というわけ。頼む側も断る側も「くれ」のしゃれはけっこうあり、「くれのかね(暮れの鐘=金をくれと掛ける)」、江戸の地名を出した「榑木河岸(くれきがし)」など。榑木河岸は、旧日本橋榑正町(くれまさちょう)にあった河岸通りで、中央区江戸橋三丁目付近。

この手のしゃれではるか後年のものでは、東京節(1918年)の替え歌の一節で「なににもくれないクレマンソー」というのがありました。ベルサイユ講和会議(1919年)。「クリルくれくれクレムリン」てえのはなかったんですかね。

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そろそろときたやましぐれ【そろそろと北山しぐれ】むだぐち ことば

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「来た」と「北」を掛け、そこから、京都の北山から降りおろす時雨を出しています。

「北山時雨」はポピュラーな冬の季語。昭和初期の小唄勝太郎から現代の川中美幸まで、歌謡曲の歌詞にもけっこう取り上げられています。

ここで厄介なのは、「来た山」としゃれる場合、慣用的に意味が複数あることです。まずは単純明快に誰かがやってきたの意。ただ、「そろそろと」が付く場合、単に「そろそろ待ち人がやってきた」というほかに「やっとこっちの思惑通りになってきた、しめしめ」というニュアンスが加わることがあるので要注意。

次に「腹が来た山」から「急に腹が減った」というスラング。江戸時代には「腹が減った」ことを「腹が来た」と言いました。時雨は予期せず降ることから。

そこからもう一つ「気まぐれ」の異称にもなりました。

次に、同じ「来た」でも、異性に気があること。「あいつは俺にきた山」など。これは「恋心がきざした」ということでしょうが、一説には、京の北山の麓に、昔口寄せの巫女(霊媒)が出没したところから、「口寄せ」→接吻とエロチックな意味が付いたとか。

「北山」のしゃれにはほかに「北山桜」「北山寒烏」「北山の宝心丹」など、これも多数。

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そのてはくわなのやきはまぐり【その手は桑名の焼き蛤】むだぐち ことば

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合点承知之助」や「恐れ入谷の鬼子母神」と並んで、今に生き残るもっとも知られたむだぐちです。「その手は食わない」から東海道桑名と掛け、さらに、ご当地名物の焼き蛤を出しています。「その手」なので、これももともとは将棋からかもしれません。

焼き蛤の代わりに「四日市」「三日市」としている例もありますが、これは土地つながりだけで、しゃれとしての意味はありません。「そうはいかない」の別のむだぐちには、「その手は食わぬ水からくり猿が臼挽き」「その手でお釈迦の団子こねた」などがあります。

「水からくり……」の方は、からくり仕掛けの子供のおもちゃで、猿が噴水の仕掛けで臼を挽くようになっているもの。「からくり」→「魂胆はは見抜かれている」という警告と、「水」→「すべてパアになるからむだなこと」という嘲りを含んでいます。

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そのことあわせにひとえもの【そのこと袷に単衣物】むだぐち ことば

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江戸の古いしゃれことば。もともと、相手の意を受けて「そのこと、そのこと」と、大賛成という意向を即座に伝えるものです。それを重ねことばとせず、着物でしゃれているわけです。

「そのこと」は「布子(ぬのこ)と」という地口。布子は綿入れになった木綿の生地。それを二枚重ねに縫って秋冬用の袷にし、夏用には一枚で裏地なしのひとえものにします。もう一つ、「ことあわせ」は「事合わせ」で、万象のリズムがよく合うこと。動詞で「こと合う」などとも言います。これで、相手への同意と、同時に「合せ=袷」でダブル、すなわち「そのこと」の反復をも示すわけです。なかなか手が込んでいます。

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そうそうへんじょうあまつかぜ【早々返上天津風】むだぐち ことば

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「すぐにお返しします」というだけの実です。名前と自慢の和歌を、後世の江戸の町人どもにもてあそばれた気の毒な例。僧正遍昭の代表歌「天つ風 雲の通ひ路 吹きとぢよ をとめの姿 しばしとどめむ」(古今集)は「百人一首」の一首で、江戸時代の人々には親しまれていました。

出典をいくつか見ると、どうやら盃のやりとりのときのむだぐちのようです。相手に盃をさされて「はい、それでは早速ご返杯」と、今でもよくみられる光景です。特に歌の文句と関連はないようですが、もし「吹き閉じよ」「お止め」で、「はい、もうこれ切り。後の盃はご辞退申します」という心を含ませているのなら、なかなかのしゃれ者です。

【語の読みと注】
僧正遍昭 そうじょうへんじょう:816-90 平安前期の六歌仙の一人

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そうかもんいんのべっとう【そうか門院の別当】むだぐち ことば

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相手の言葉に「そうか」と直接自分で反応しているとも取れます。これもダジャレで、元は「皇嘉門院別当」。この人物は本名、正没年月日未詳で、平安末期の女流歌人。百人一首に撰ばれた「難波江の 葦の仮寝の ひと夜ゆゑ 身を尽くしてや 恋わたるべき」がよく知られていますが、むだぐちとの直接な関連はなく、ただ名前を借りられただけでしょう。ここでも「百人一首」からの拝借です。

「そうかもんいん」は、「そうか、もういい」のダジャレがプンプンにおいます。また「別当」は、ずばり「べっかっこう」(あかんべえ)の、これまたダジャレでしょう。いいように名前をおもちゃにされています。

【語の読みと注】
皇嘉門院別当 こうかもんいんのべっとう

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そういやそうれんぼうずがぼってくる【そういや葬礼坊主が追ってくる】むだぐち ことば

「そう」という返事をさらにまぜっ返したしゃれです。「そう」と「葬礼」を掛け、葬式に付き物の坊主を出したもの。締めくくりに「ぼうず」から「ぼって」と、頭韻でことばのリズムを効かせています。「ぼってくる」は「追ってくる」で、愛知県の方言。むだぐち自体がこの地方のローカルでしょう。

「ぼって」はあるいは、お布施を「ぼる」、高く搾り取るの意味も掛けているのかも。類型としては、「坊主」以下の代わりに「葬式饅頭うまかった」と付けることも。これだといっそうバチ当たりになりますが、「そう」を三回続けることできれいに頭韻がそろい、より快いリズムになっています。

「そう」の揚げ足取りでは、同じ愛知県の「そういやそういやおかっつぁま」も。さらには、「草加越谷千住の先だ」「そううまくは烏賊の金玉」など、それこそ無数にあります。「草加……」は江戸近郊の地名でしゃれたもの。後者は「いかない=烏賊」で、烏賊には金玉がないことから。子供の悪じゃれです。

せきのしみずいなり【急きの清水稲荷】むだぐち ことば

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「急き」と、歌枕の「関の清水」を掛けたもの。気が急く、忙しないということのしゃれです。

関の清水は、蝉丸神社下社(大津市)の社内にかつてあった湧き水。稲荷の祠がありました。この社は、古代から山城と近江の国境、東海道と東山道の分岐点に設けられていた逢坂山の関に隣接し、その守護神社であったもの。そこから俗に「逢坂の関の清水」と呼ばれました。この清水を詠んだ名歌は多く、紀貫之(866-945)の「逢坂の 関の清水に 影みえて 今やひくらん 望月の駒」はよく知られています。

しゃれとしては「関」が付けばなんでもいいわけで、同じ意味で「せき(関)が原」というのもありました。強いて関連を付ければ、関所はどこでも日没の前にはもう閉まってしまうので、旅人は付近で野宿したくなければ、全速力で急がなければならなかった理屈です。

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すこしおそしどう【少し御祖師堂】むだぐち ことば

「遅い(遅し)」と「お祖師」を掛けただけの、きわめて単純明快なしゃれことば。前後の会話の流れで、相手の遅れを軽くとがめたり、逆に自分が遅れた(遅れる)と告げる場合があります。

「お祖師さま」は、日蓮宗の信者が多かった江戸では宗祖の日蓮や同宗派の寺院をさします。「堀之内のお祖師さま(妙法寺)」などが著名です。

単に「祖師堂」という場合には、広く各宗派でそれぞれの宗祖の業績を記念した尊像や位牌などを安置している堂宇(広くは寺そのもの)をさします。中でも禅宗の始祖達磨(円覚)大師を祀った祖師堂をいう場合が多いのでが、江戸では「祖師」といえば「日蓮」と記号化されていますから、すぐに「ああ、日蓮のね」という理解にいたります。